ハイブリッド型ワークが6割占めるも、経営者は出社を望む

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新型コロナによってリモートワークを多くの企業が導入しましたが、アフターコロナとなった今、出社とリモートワークのハイブリッド型ワークが主流となっているようです。

経営・組織コンサルティングの識学は、3月に「働き方の変化に関する調査」を行い、その結果を発表しています。

まず、リモートワークが可能な社員に現状の働き方を聞いたところ、フルリモート型は15%に留まり、出社とリモートワークのハイブリッド型が60%を占めました。

ハイブリッド型ワークの社員に、リモートワークの頻度を聞いたところ、「週に1日程度」がもっとも多く31.7%、続いて「週に2日程度」が28.3%、「週に3日程度」が23.3%となっています。ハイブリッド型という割には、出社の頻度のほうが高いという結果となっているようです。

リモートワークのメリットとして感じているのは、「通勤の負担がなくなる」がダントツで69.0%。続いて「ライフワークバランスが実現できる」で43.5%、「プライベートの時間を増やすことができる」で41.0%となっており、やはり時間を有効活用できる点がメリットだと感じている人が多いようです。

逆に、出社することのメリットと感じていることは、「社員同士のコミュニケーションが取りやすい」が51.5%でトップ。「印刷やコピーができる」が44.0%、「働きやすい環境が整っている」が40.0%と続いています。

一方で、経営者や役員に出社とリモートワークどちらが良いと考えているか問うたところ、「出社の方が良い」が43.0%でトップ、「ハイブリッドワーク型が良い」が30.0%、「リモートワークの方が良い」が21.0%と続いています。やはり経営者的には出社して仕事をするほうを望んでいるようですが、リモートワークのメリットとしては、「通勤費用を削減できる」が42.0%でトップ。続いて「オフィスコストを削減できる」が38.0%、「優秀な人材を確保できる」が24.0%となっています。


リモートワークは、時間的余裕が生まれることで、社員としてはありがたいと思っている一方で、経営者側だと社員とのコミュニケーションによる相乗効果や社員の働きぶりを目で確認したいためか、出社の方を重視しているようです。現状では多くの企業がハイブリッド型ワークを実施していますが、アフターコロナとなり、また以前の出社スタイルに戻そうとしている企業も少なくないかもしれません。せっかく確立したリモートワークの良さを残したハイブリッド型ワークを、より洗練させて今後も続けていってもらいたいものです。

出典:識学「働き方の変化に関する調査」より

文=飯島範久

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