ネットフリックスは当初、今年の第1四半期にパスワード共有の制限を行う予定だったが、第2四半期に延期することになり、期待された収益の確保が遅れることになったと、WSJは関係者の話として報じている。
同社が支出を削減する分野は不明だが、1年前にネットフリックスは、不動産の占有面積を縮小することによるコスト削減を検討していたという。WSJによると、同社の幹部は今月の社内会議で支出の削減を強調したが、雇用の凍結やレイオフは行わないと述べたという。
ネットフリックスは2022年4月に初めてパスワード共有の防止策を発表し、失われた収益を取り戻すためのさまざまな方法をテストすると述べたが、この計画は2月に延期され、同社は最適な導入方法を模索しているとWSJは述べている。
今回の3億ドルの支出削減は、昨年は260億ドルにおよんだネットフリックスの営業費用全体に比べるとわずかなものだが、ストリーミング業界にとって厳しい時期に行われる。パスワード共有の制限を発表した後の昨年夏に、ネットフリックスは加入者数が100万人近く減少したと報告したが、2022年後半には減少から回復していた。
アナリストの間からは、ストリーミング業界の統合化を予想する声も多く、今月はHBO MaxとDiscoversy+が「Max」と呼ばれる新サービスに統合された。ネットフリックスは、2022年末に広告付きの低価格プランを導入するなど、さまざまな購読オプションをテストしている。
ネットフリックスは、今後の数カ月でパスワード共有制限を展開する予定であり、米国では、適切な支払いを行わずにアカウントにアクセスしようとするデバイスのブロックを開始すると述べている。同社はまた、米国を含む5カ国で有料のアカウント共有オプションの実験を行い「結果に満足している」と述べている。
(forbes.com 原文)