日本郵便のシステム構築では、「オンプレミス」型といわれる、システムにかかわる機器を自社で購入し設置するケースもあるのですが、今回はモンスターラボから「クラウド」型を提案されました。クラウドでは、自社で機器を保有しないので、容量や処理能力を柔軟に変更することができます。
クラウドを利用したことで、アクセスが急増しても夜中に叩き起こされる可能性はかなり下がったように思います。これも明確な答え(限界値)が与えられていない中で最適解を導き出すデザイン思考の知見とも関連していると考えています。
もう一点、「e発送サービス宛先ご指定便」は返品先のシステムとも繋がっています。当社の市システムに障害が起きると、データ移送の遅延やエラーが、接続している返品先のシステムにも影響を及ぼします。そうなると、返品先のシステム管理者が急な対応しなければならない可能があり、玉突きで人手が雪だるま式に必要になってなります。
デザイン思考に基づいた柔軟性のある設計は、人手不足の事前の対策にも役立っています。
インタビュイー:
モンスターラボホールディングス
常務執行役員/デジタルコンサルティング事業部デリバリー統括責任者 宇野 智之
同事業部サービスマネージャ 久良木 慎二
同事業部DXコンサルタント 梶山 雅生
■日本郵便 郵便・物流営業部 営業システム担当
係長 宮永 朋彦
主任 住本 裕一
インタビュアー:曽根康司(そね・こうじ)
EXIDEA取締役/CPO(Chief Product Officer)。慶應義塾大学大学院経営管理研究科修士課程EMBAプログラム修了(MBA)。時計店経営・バイヤーからインターネット業界に飛び込む。アマゾンジャパン、ヤフー、キャリアインデックスを経て、2022年7月よりEXIDEAにジョイン。「焼肉探究集団ヤキニクエスト」メンバーでもあり、全国数百件の焼肉店を食べ歩いている。