空飛ぶ牛弁当の実証実験、「空の道」のドローン配送事業が本格化

プレスリリースより

兵庫県豊岡市の山間の町で、丹波牛弁当を空から届ける実証実験が22日から始まります。この実験は、土木工事ICT化のためのドローン事業と運送事業を展開する糸乗建設と、「空の道」の整備を進めるトラビズオンが実施します。

実験では、糸乗建設の本社と豊岡市日高町谷区区民館広場との間の約1.4キロメートルの区間で、地元のレストラン「Café&Deli おすそわけ」の丹波牛弁当(約500グラム)をドローン搬送します。飛行は、各所に目視人を配置するレベル2で実施されます。使用機種はDJIのMatrice 300RTKです。

また、ここではトルビズオンのドローン空域管理サービス「sora:share」(ソラシェア)が使用されます。これは、ドローン事業者と地域住民との「合意」をとりつけるためのものです。民法207条には「土地の所有者の権利は、その上下におよぶ」とあり、内閣官房小型無人機等対策推進室は、ドローンの飛行には土地所有者や地域の理解と協力が極めて重要だとしています。そこではトラビズオンは、ドローン産業の発展には土地所有者や地域住民の合意が欠かせないと考え、sora:shareの提供を開始しました。

具体的には、ドローンの飛行ルートにあたる土地の所有者に謝礼金や保険を提供して上空利用の合意を得るというもので、ビジネスモデル特許を取得しています。ドローンの運航に協力したい土地所有者はsora:shareで自分の土地の上空に一意のドメイン名を付けて登録しておくと、上空の利用が発生した際に利用時間に応じて謝礼金が支払われ、同時に契約したドローン事業者には安心してドローンが飛ばせる空域が提供されます。トルビズオンは、登録者を増やして登録空域をつなげることで、ドローンの「空の道」を整備したいと考えています。

糸乗建設では、この軽量な丹波牛弁当のフードデリバリーからスタートして、ノウハウを蓄積し、実運用につなげたいと考えています。ちなみに、丹波牛弁当を選んだのは、地域の情報発信に貢献する意味もあるとのこと。糸乗建設は、この取り組みで地元とのつながりを強化し貢献したいと話しています。

プレスリリース

文 = 金井哲夫

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