イ・スジンは、自身が2005年に設立したホテルや旅行の予約アプリ「Yanolja(ヤノルジャ)」の32%の株式を妻と2人の娘とともに保有している。韓国語で「遊ぼうよ」を意味する名前のこのアプリのアイデアは、彼がラブホテルのレビューサイトを始めたときに生まれたという。
ヤノルジャの評価額は、2021年に孫正義のソフトバンク・ビジョン・ファンド2が、17億ドル(約2282億円)を出資した際に、67億ドル(約9000億円)とされていた。しかし、20233年2月に同社のもう1つの主要投資家である旅行大手ブッキング・ホールディングスは、このセクターの市場評価の低下にともない、昨年ヤノルジャの評価額を60%引き下げたことを当局への提出資料で明かしていた。
それでも、ヤノルジャはパンデミック後の世界的な旅行需要の回復の恩恵を受けている。2022年1〜9月期の同社の売上高は前年同期比87%増の4443億ウォン(約463億円)、純利益は22%増の235億ウォン(約24億円)を記録した。
同社は近年、クラウドベースのビジネスも拡大している。ホテルの予約管理や顧客行動の予測を支援する同社のソフトウェアの売上高は2021年から2倍以上に増え、総売上高の16%を占めるまでに成長した。
ヤノルジャのCEOのキム・ジョンユンは昨年のフォーブスアジアのインタビューで「ホテル業界は、これまでマニュアルのプロセスが主でとても非効率的だった」と述べていた。彼は、同社のソフトウェアを利用することで「ホスピタリティ業界が大幅に業務の効率を改善できる」と語っていた。
(forbes.com 原文)