中国を否定的に捉える米国の成人の割合は約83%で、1年前の82%から増加したとピュー研究所は述べている。また、中国が「非常に好ましくない」と考える人の割合は、1年前から4ポイント増えて44%に達した。この調査は、3月20日から26日にかけて、米国の成人3576人を対象に実施された。
米国人の大多数は、中国のソーシャルメディア企業に対して不信感を抱いている。88%が、中国のSNS企業の個人情報の取り扱いを「信用していない」と答え、そのうち59%は「まったく信用していない」と回答した。
このような信頼感の乏しさが、米国政府によるTikTokの禁止を「支持する人」の割合が「支持しない」の2倍以上に達したことの背景にあるとピュー研究所は述べている。
「TikTokの親会社が中国企業のバイトダンスであることを知っている人や、中国に対して否定的な人は、このSNSアプリの禁止を支持する傾向が非常に強い」と同研究所は指摘した。
さらに、18歳から29歳までの若い世代の米国人の間で、中国に対する否定的な見方が増加したことも明らかになった。中国を「好ましくない」と考える若い世代は2年前に68%だったが、今回の調査では75%に増加した。これに対し、65歳以上の高齢者の91%が「好ましくない」と回答したが、この数字は2年前からほぼ変化していない。
今回の調査では、中国と台湾の間の緊張を懸念する米国人の割合が増加したことも明らかになった。米国成人の47%が、両者の緊張が米国にとって非常に深刻な問題であると回答したが、この割合は2021年2月から19ポイント上昇した。
中国は今月、台湾の蔡英文総統と米国のケビン・マッカーシー下院議長の会談を受け、台湾周辺で軍事演習を実施した。
一方、7日に発表されたピュー研究所の調査結果で、回答者の約65%が、バイデン大統領の中国への対処能力を「あまり信頼していない」、もしくは「まったく信頼していない」と回答していた。
(forbes.com 原文)