マーケティング

2023.04.09 09:00

「してもらいたいことを行う」プレゼンの黄金律

なおこうした言及は、スライドではなく実際の発話の中で行えば良いので、毎回ゼロからスライドを作り直す必要はない。企業ピッチスライドはそのままに、ストーリーをカスタマイズしよう。

回答

ビジネスシーンでよく耳にするQ&Aに関するアドバイスに「聞かれたことには絶対に答えずに、聞かれたかった質問に答えてください」というものがあります。このアドバイスは、ベトナム戦争時の米国防長官、ロバート・S・マクナマラが発言したものだ。

しかし、そのアドバイスを対人関係に応用したとしたらどうなるだろう。たとえば、友人や親戚に質問したときに、相手があなたの質問に答えないような答えを返してきたとしたらどうだろうか。きっとイライラすることになる。

次に、その力学を、より大きな利害関係を持つビジネスユーザーに移してみよう。聴衆はイライラするだけでなく、あなたとの取引を断る可能性が高い。

もちろんマクナマラの戦略の根拠は、困難な状況を回避することだった。彼のアドバイスは、困難な状況を避けようとする政治家たちがよく実践している。

だがビジネスではそのような贅沢は許されない。すべての質問には率直に答える必要がある。ただし、行き止まりで単純に白旗を掲げる必要はない。その場の答を超えて、問題を修正したり、二度と起こらないようにするためにどのような行動を取っているかを聴衆に伝えることができる。

上記の例は、いずれも自分が聴衆の中にいたらどう感じるかを想定したものであることにお気付きだろう。それぞれの例について、以下のように聴衆に感じさせよう。

時間:「すごい!短くてわかりやすい!」

関連性:「ああ、なるほど!」

回答:「よし、彼らはそれについて矢面に立っているだけでなく、実際に取り組んでいるぞ!」

あなたがしてもらいたいと思うことを、聴衆に対してしよう。

forbes.com 原文

翻訳=酒匂寛

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