屋根上太陽光発電のVPP Japanが103億円調達【3月第3週資金調達まとめ】

国内の成長産業及びスタートアップに関する幅広い情報を集約・整理し、検索可能にした情報プラットフォーム「STARTUP DB」では毎週、資金調達のサマリーを発表している。この記事では、3月3週目の“注目のトピック”として選ばれた5件の資金調達について紹介する。

VPP Japan

調達額:103億4000万円
調達先:みずほ銀行 /千葉銀行 / 千葉興業銀行 / 肥後銀行 / 山梨中央銀行 / 商工組合中央金庫 / 福岡銀行 / 滋賀銀行 / 西日本シティ銀行
備考:みずほ銀行をアレンジャーとしたシンジケートローン

電力コストの経営課題を解決する次世代サービス「オフグリッド電力供給サービス」を展開するスタートアップ。

同社は建物の屋根を賃借し、顧客の電力使用量に応じた最適な太陽光システムを設置するサービスを行なっている。

「オフグリッド電力会社供給サービス」は、太陽光システムによって発電した電力を送電網を介さず建物側に直接供給するというものである。

顧客は同社に対して、太陽光システムによって発電された発電供給分を電気料金として支払う。顧客は、建物屋根という遊休スペースを発電スペースとして効率的に利用することができる。

この電力供給サービスは、スーパーや食品工場、ドラッグストア、冷蔵・冷凍倉庫などに導入されている。

2023年3月にはみずほ銀行をアレンジャーとして、鹿児島銀行、千葉銀行、千葉興業銀行、肥後銀行、山梨中央銀行、商工組合中央金庫、福岡銀行、滋賀銀行、西日本シティ銀行が参加するシンジケートローンにより総額103億4000万円の資金調達を実施し、2020年の第一弾の資金調達と合わせて累計203億4000万円の調達を完了した。

今回の調達により地域金融機関との連携を深め地域脱炭素を促進し、再生可能エネルギーの普及事業を更に加速させ、サスティナブルな世界の実現を目指していく方針だ。

ファンズ

調達額:36億円
調達先: ANRI(リード出資))/ B Dash Ventures / Cygames Capital / FFGベンチャービジネスパートナーズ / みずほキャピタル / みずほ銀行 / グローバル・ブレイン / ハンファ資産運用 / 三井住友信託銀行 / 三菱UFJキャピタル / 伊藤忠テクノロジーベンチャーズ / 千葉銀行 / 商工組合中央金庫 / 楽天証券 / 他国内機関投資家より出資
備考:シリーズDラウンド / 約34億円が第三者割当増資、約2億円が金融機関からの融資

固定利回りの資産運用サービス「Funds(ファンズ)」を運営するスタートアップ。

「Funds」は、企業に資金を貸し出す形で投資ができる貸付投資のサービス。

サービス開始以来、円建てで値動きがなく運用期間や予定利回りが決められた、日本では投資機会の少ない金融商品を提供しているのが特徴だ。

2023年1月現在、上場企業を中心とした78社が組成する275のファンドを募集し、分配遅延・貸し倒れは0件だ。同月には、累計の募集額が300億円に到達。

また、三菱UFJ銀行や提携する金融機関における募集の取扱い開始により販売網の拡大も行い、会員登録者数も7万人を突破した。

2023年3月には、シリーズDラウンドにて、既存株主のANRI、グローバル・ブレイン、B Dash Ventures、伊藤忠テクノロジーベンチャーズ、みずほキャピタル、三菱UFJキャピタル、三井住友信託銀行、FFGベンチャービジネスパートナーズ等、新規引受先として楽天証券、国内機関投資家(社名非公開)、Hanwha Asset Management、Cygames Capital、マーキュリアホールディングス等を引受先とした第三者割当増資に加えて、みずほ銀行、千葉銀行、商工中金を借入先としたデットファイナンスにより、総額約36億円の資金調達を実施。

これにより、累計調達額は約68億円を超えた。今回調達した資金は「Funds」の機能充実や連携パートナーの拡大、また顧客獲得のための新たな施策や事業展開に向けた人材獲得およびマーケティング費用に充当する方針だ。
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文=STARTUP DB

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