宇宙

2023.03.16

3月17日「家サイズ」の小惑星が地球に接近

Getty Images

2023年3月17日、新たに発見された家ほどの大きさの小惑星が、地球と月の間を通過する。

3月13日に発見されたばかりの小惑星は直径約17mで、2013年にシベリアのチェリャビンスク州上空で爆発して火の玉になった隕石と同じくらいの大きさだ。あの「火球大爆発」は一切の警告なしに起きた。

2023 EYと呼ばれるこの小惑星は、NASAが定期的に更新している「Asteroid Watch Dashboard」に載っている。地球から750万km(月までの距離の19.5倍)以内に近づくことが予想される小惑星のリストだ。

ずいぶん遠いと思うかもしれないが、そこまで近づく大きな小惑星は、潜在的に危険な天体であると定義されている。

しかし、もっと小さく、まったく脅威のない、2023 EYはその何分の1かの距離まで近づく。小惑星は地球からわずか24万kmの距離を通過する。地球と月の距離の3分の2弱だ。

このイベントをライブで見たい人は、Virtual Telescope ProjectのWebTVページと、YouTubeチャンネルで、協定世界時3月17日深夜0時(日本時間3月17日午前9時)から、イタリア、チェッカーノにある17インチ(約43cm)ロボット望遠鏡の映像がライブ中継される。

2023 EYはアボロ群小惑星の1つだ。小惑星とは約46億年前に太陽系が形成されたときにできた岩石質の残骸だ。そのほとんどは火星と木星の間にある小惑星帯を漂っている。しかし、アポロ群小惑星(1862アポロに因んで命名された)は、地球の公転軌道よりも大きい軌道を持ち、その経路は地球の経路と交差する。

2023 EYは予想される接近通過のわずか4日前に、1年前に運用を始めた南アフリカのサザーランド観測所の望遠鏡によって発見された。この望遠鏡は、小惑星の衝突を早期に警告するためにハワイ大学天文学研究所がNASAの補助金を得て開発した小惑星地球衝突最終警報システム (ATLAS)が使用している望遠鏡4基の1つだ。

小惑星の大きさは、直径10mのものから、地球から見える最も明るく最大の小惑星、ベスタの直径530kmまで広範囲におよぶ。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

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