スーパーボウル初のノンアルビールCM、アントマンとハイネケンがタッグ

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米調査会社ギャラップの最新の世論調査によると、米国の成人のうち禁酒している人の割合は37%で、過去10年間ほぼ変わっていない。変わったのは飲まない人の嗜好で、以前は買うことのなかったノンアルコール飲料を購入するようになった。低アルコール・ノンアルコール市場のシェアは2021年に5%以上拡大し、売上高はドルベースで315%増加した。

ハイネケン0.0は米国を代表するノンアルコールビールとして、度数0.5%以下の「ニアビール」主流化の一助となっている。ケーヒルCMOによれば、ハイネケンは販売店の協力を得て、ノンアルコールビールを他の自社ビール製品と一緒に並べて売っている。コアブランドの一つとしての扱いだ。このアプローチは他の主要ブランドにも採用されつつある。

マーベルとの提携は、ノンアルコールビールの販売促進に取り組むハイネケンの最新の動きにすぎない。ケーヒルCMOは、「ほどほどがクールだと思ってもらえるようにしたい。0%ビールを大舞台や大衆文化のフランチャイズに登場させることで、ノンアルコールという分野を正当づけ、『酒を飲まない』という行動を『ノンアルコールビールを楽しむ』という欲求に変えたい」と述べている。

広告には、「ドリンク(飲む)」をアントマンの能力である「シュリンク(縮む)」とかけて、「シュリンク・リスポンシブリー(責任をもって縮みましょう)」という遊び心のあるメッセージが盛り込まれている。「このキャッチフレーズは、ハイネケンのメッセージに沿ったものだ。ビールを飲みたいけれどアルコールは控えたいと思う瞬間は、たくさんあるはずだ」(ケーヒルCMO)

広告キャンペーンは2月末までの予定だが、ハイネケン0.0をはじめ、新たな飲酒トレンドの出現を好機とみる大手ブランドの今後の動向から目が離せない。

forbes.com 原文

編集=荻原藤緒

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