健康

2023.04.12 17:30

意外な健康の秘訣? 水シャワーで体を冷やして「ミトコンドリアを増やす」

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寒さ刺激:ふるえ熱生産と非ふるえ熱生産
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分厚いコートを着ているにもかかわらず、寒さにガタガタ震えることを、『ふるえ熱生産』といって、これは無酸素運動になります。酸素を使わずに息をこらえ、糖質ばかりを燃焼しているので痩せません。一方で、冬でも半袖短パンで外を歩いている子どもがいます。これは体の中に蓄えた脂肪を、寒さ刺激によってミトコンドリアが燃焼し、震えなくても熱を生産することができるので、寒さを感じにくいのです。これを『非ふるえ熱生産』といいます。とはいえ、いきなり真冬に半袖短パンで外へ出ると、最初はふるえ熱生産をするかもしれませんが、頑張って2、3週間続けていると、ミトコンドリアがどんどん増えてきて、蓄えている脂肪を燃焼する非ふるえ熱生産に変わっていきます。

では、一体どのような寒さ刺激がよいのでしょうか。昔から寒稽古や寒中水泳、滝行が行われてきましたが、現代ではなかなかできません。そこでわたしが思いついたのが『水シャワー』です。

水シャワーのやり方

お風呂に入ると体温調節中枢の働きによって毛穴が開きます。その後、暖かい部屋で過ごしていると、どんどん汗をかいて逆に体温が下がり、寝る頃には冷え性になってしまいます。そうではなく、水シャワーをすることによって、熱を内側に閉じ込めれば良いのです。すると、ミトコンドリアが酸素と一緒に脂肪燃焼するため、お風呂から上がるとポカポカしてきます。
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具体的な方法としては、まず温かいお風呂の中でリラックスします。そして、お風呂から上がる際に、始めは少しぬるめの温度で、そして次はちょっと冷たくして、最後はほとんど水にして、首筋からザーッとシャワーを浴びてください。ブルブルとなったらそれでOKです。

このように首筋に水シャワーを段階的に浴びて、ブルブルとなった瞬間に、皆さんの体温調節中枢はオンになっています。首に水シャワーをあてたくない人は、肘や膝から先だけでも構いません。シャワーがなければ、洗面器で掛けたり冷たい水で絞ったタオルで体を拭いたりしてください。昔の江戸っ子は、熱いお風呂に入ったあとは、掛け水をして出てきたそうです。

朝起きたときも、同様に冷たい水で顔を洗ってください。熱いお湯で顔を洗ってしまうと、冷え性になってしまいます。このように手や顔を冷やすだけでも、体温調節中枢はオンになるのです。

普段は厚着をしている人も、少しずつ薄着になってみてください。そうして、ミトコンドリアを増やしていきましょう。有酸素運動、睡眠、空腹、寒さの4つが、ミトコンドリアを増やし、わたしたちを健康へと導いてくれるのです。ぜひお試しくださいね。

『体を冷やせば健康になる』(南雲吉則著、光文社刊)

体を冷やせば健康になる』(南雲吉則著、光文社刊)

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