米国で行われた調査では、老後の十分な貯蓄があると自信を持っている女性はわずか19%だった。女性には特有の経済的なニーズや障壁があり、投資に対する異なるアプローチが必要となることを考えると、このデータは憂慮すべきものだ。
女性は男性よりも長生きする傾向にあるため、より多くの貯蓄が必要だ。さらに、育児や親の介護のためキャリアを中断する可能性が男性よりも高く、それにより収入や老後の貯金が減少することもある。賃金の格差も忘れてはいけない。米国勢調査局によると、米国での2020年の女性の収入は男性の83%にとどまった。
こうした要因を踏まえると、女性は経済面でより能動的に行動し、将来のためにできることは全てすることが重要になる。以下に、経済的安定にむけた投資のコツをいくつか紹介する。
1. 制度を最大限利用する
株式やミューチュアルファンドなどに投資する前に、企業型の確定拠出年金制度が利用できる場合は、最大限利用すること。掛金を積み立てるのは企業であるため、ただで資金を増やせる。雇用主がこの制度を提供していなかったり、自営業であったりする場合は、個人型の確定拠出年金を利用できる。2. 長期的に考える
投資の際には、短期的な利益を追い求めるのではなく、長期的に考えることが重要だ。頻繁に株を売買すれば迅速かつ楽に利益を上げられる可能性はあるが、この戦略は危険でもある。保守的な投資をすれば、時間はかかるがより着実な利益が得られ、老後に向けた貯蓄となる。3. 感情的にならない
株式やミューチュアルファンドに投資する場合、株式市場の低迷により投資の価値が下がる時期もある。こうした損失に怖気づいてしまうかもしれないが、市場はいずれ必ず回復することを覚えておこう。長期的な投資では、悪い時期を耐えて自分の投資が回復するのを待つべきだ。4. ポートフォリオを多角化する
多角化は投資において非常に重要だが、支援を必要とする人が多い領域でもある。多角化では、資金を株式や債券、不動産、現金などの異なる分野に分けて投資する。そうすれば一つのタイプの投資の価値が下がっても、別の投資の価値は上がる可能性があり、リスクが最小化できる。5. 手数料を抑える
ミューチュアルファンドや上場投資信託に投資する場合は、「経費率」と呼ばれる手数料の支払いが必要だ。こうした手数料により全体的なリターンが減るため、経費率が低い商品を選ぶことが重要となる。退職後に向けた投資は難しく感じるかもしれない。だが覚えておいてほしいのは、小さなステップの数々が、後に大きな影響につながることだ。上記のコツに従い能動的に資産を管理すれば、長期的な目標を達成できるだろう。
(forbes.com 原文)