労働環境に配慮しているから
エシカル商品はフェアトレードの概念が重視されており、労働力を搾取しないように配慮されている。
2013年には、バングラデシュの繊維工場のビルの倒壊によって1100名以上の死者と2500名以上の負傷者を出した「ラナ・プラザの悲劇」がきっかけとなり、安い商品を生産するために敷かれている劣悪な労働環境が世界中で問題視されるようになった。
フェアトレードが社会貢献ではなく、当たり前の世の中になってほしい。
知的財産権を尊重しているから
アパレル業界では、ファストファッションブランドによる知的財産権の侵害が問題となっている。零細ブランドは訴訟に必要な資金を集められず、泣き寝入りしてしまうケースが多い。
日本では、2018年に「ザ・リラクス」がZARAにコートを模倣されたとして損害賠償請求を申し立て、勝訴した。知的財産権を尊重しているエシカルなブランドを選ぶことが大切である。
チャリティー活動を行っているから
エシカルな企業は、売上の一部を社会問題の解決に取り組むNGOに寄付したり、積極的にボランティア活動を行ったりすることで持続可能な世界の実現に貢献している。
チャリティー活動のために値段を上げると聞くと違和感があるかもしれないが、今の社会は経済活動を行うと地球に負荷をかけてしまうようにできているため、そのマイナス分を打ち消すという意味で考えると自然なことなのではないだろうか。
私たちにできること
「買い物は投票」という意識が広まり、エシカル商品を選ぶ人が増えれば、値段も少しずつ安くなる。余裕がなくてエシカル商品を買えないという人も、リユースショップやフリマアプリを利用すれば、節約しながらエシカル消費をすることができる。
人と環境に配慮することが当たり前の社会にするために、一人ひとりができることから取り組んでいこう。
【参考】
・環境省
https://www.env.go.jp/policy/sustainable_fashion/
・WWD
https://www.wwdjapan.com/articles/736091
※この記事は、2022年4月にリリースされた「エシカルな暮らし」からの転載です。