面接はうまく行ったと感じたのに全く音沙汰がないかもしれないし、失敗したと感じていて、そうなら結果を早く知らせてほしいと思っているかもしれない。
筆者は長年キャリアコーチをしてきた身として、合否を待つ間は「運転席にとどまること」が重要だと強く信じている。面接後、合否結果を待つ間は何ができるだろう?
慎重なフォローアップ
面接後にすぐお礼の連絡をしたと考えた場合、過剰なフォローアップは「採用の可能性あり」を確固たる「不採用」に変えてしまう可能性があるため、フォローアップは慎重に行うこと。
フォローアップの時期については、まず面接官や採用担当者が説明した時間枠に注意しよう。説明がなかった場合、今後の面接では最後にこの情報を必ず聞いておくこと。2週間ほど必要だと言われた場合は2週間以内は連絡せず、きちんと話を聞いていたことを示そう。
これは簡単なことに思えるかもしれないが、筆者がこれまでコーチングしてきた顧客の中にはこの点を誤る人が多かった。人は不安に支配され、期限が来る前に自分の意志に逆らうかのように衝動的に連絡してしまいかねない。
私がかつて所属していた採用委員会では、不安にのまれて誠意を忘れ、まさにこうした状況を体験していそうな人がいた。
この候補者には、その人が最初の面接で後には4人控えているため、連絡は少なくとも3週間後になることを面接の最後に伝えていた。しかしこの人物は私を含む採用委員全員に3日おきにメールし、慌てたカジュアル過ぎる口調で進捗を尋ねていた。
この人物は、面接終了後は有力候補だったが、不安による生真面目な行動で最下位の候補者になってしまった。結局、この人には内定が出されなかった。
提示された期間が過ぎた場合はフォローアップが確かに有効だが、一度連絡したら再度フォローアップするまで7~10営業日ほど待とう。何も知らせがないのは良い兆候かもしれない。筆者はコーチングの顧客の間で何度もこの傾向を見てきた。不安が頭をもたげたときは安心できることを考えよう。
不安のエネルギーを就職活動に向ける
筆者は面接の合否結果を待っている顧客に、気分を上げる最善の方法は「さらに多くの枝を火に加えることだ」と伝えている。運命を待つ受け身の人になるのではなく、状況を自分で管理し、さらに良い機会を作り出す人になること。具体的には次のような行動がある。
1. 面接で学んだ教訓を書き出し、今後の面接に備える
例えば、つまづいた質問や今後覚えておきたい的を射た答え、次回は確実に見直しておきたい過去の経験や成果などだ。