話題の対話型AI「ChatGPT」の業務導入で気をつけるべきこと

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セマンティック検索では、モデルは「ニューラル」検索エンジンとして機能し、従来の検索エンジンのように単にキーワードをマッチングさせるのではなく、クエリの意味合いに基づいて回答を得る。

例えば、アナリストが「トレンド」を検索する場合、米証券取引委員会への提出が義務付けられている報告書から業界、顧客、競合他社、成長に関連する事実を見つけることを期待する。そのような検索をサポートできるのはHebbiaのようなセマンティック検索エンジンだけだ。キーワード検索では企業の評価に関する結果が得られるかもしれない。

セマンティック検索のような判別型のAIシステムは質問と回答に意味を見出して事実に基づいた証拠やデータを引用することができる。

生成的なAIを仕事の検索に適用する場合、信頼できるかたちで使用できるようセマンティック検索と組み合わせる必要がある。

生成モデルは、生成モデル特有の欠点に対処するために、セマンティック検索の「記憶」を活用することができ、またそうすべきだ。セマンティック検索と生成モデルのAIが連携すれば精度や信頼性が向上し、そして研究を最新の状態に維持するのが容易になる。

生成モデルのAIとセマンティック検索を併用すると、顧客からの問い合わせに対応する生成モデルのAIチャットボットが正しい企業情報を提供し、顧客の重要な質問に答えるために提供される回答が最新の競合他社情報に基づくようになる。

簡単にいうと、セマンティック検索は生成モデルのAIのQ&Aでの活用を向上させる。その理由は以下のとおりだ。

・モデルに関連する一次情報源を教え込むことができる
・すべての情報源と回答が適切に引用される
・情報源はインデックスによって簡単に正確かつ最新の状態に保つことができる(モデルを再トレーニングすることなく)

将来、仕事の中心に生成モデルのAIがくることになるだろう。この技術を適切に活用できる企業は決定のスピードを上げ、調査にかかるコストを削減することでワークフローを有意義に改善することができる。

適応するのが遅すぎたり、仕事に適したものにするために必要な技術(セマンティック検索など)を持たずに生成モデルのAIだけの導入を選んだりする企業は競争で苦戦することになるだろう。

生成モデルのAIやセマンティック検索を仕事に活用することに興味があるなら、Hebbiaに連絡を取り、彼らが何をしているのか学ぶといい。世界が足を踏み入れつつあるこの重要なテーマに彼らは大事な視点をもたらすと私は確信している。

forbes.com 原文

翻訳=溝口慈子

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