マウナロア北東リフトゾーンで最後まで活動していた割れ目火口は12月10日に停止し、二酸化硫黄排出量は噴火前のバックグラウンド濃度近くまで減少している。
キラウエアのハレマウマウ火口のカルデラへの溶岩供給は12月9日に停止した。ハワイ火山観測所による。
キラウエア火山頂上の溶岩湖。2022年12月10日(USGS)
2つの火山の火山活動が同時に停止したのが偶然かどうかは明らかになっていない。
「2つ火山は直接繋がってはいない」が、ストレス効果によって互いにそう「感じている」かもしれないとUSGSのツイッターによる声明に書かれている。マウナロアの噴火がキラウエアを「リラックス」させた可能性はある。とはいえ、キラウエアの噴火はすでにかなり弱まっており、頻度も非常に少ない。
マウナロアは地球上で最も活動の激しい火山の1つであり、1843年以来33回噴火しているが、ほとんどの噴火が数日から数週間で終わっている。ただし、数カ月におよんだものも少数あり、間に長い休眠期間を挟んでいる。38年前の最後の噴火の最中、クアーヴェオヴェオ・カルデラの北東に開いた割れ目は、22日間溶岩流を供給し続けた。その前の1975年の噴火はわずか22時間で終了した。25年続いた休火山状態の後だった。
キラウエア火山は2008年以来2カ所で噴火を続けている。頂上のカルデラと東リフトゾーンのプウオオ火口だ。2018年5月、大規模な溶岩流が海に至る経路で700軒以上の住居を破壊した。2018年4月30日、プウオオの火口原は悲劇的に崩壊し、噴火は終了した。それ以来、小規模な火山活動がキラウエア火山頂上付近でのみ発生しており、安定した溶岩供給がカルデラ内の溶岩湖に送り込まれている。
マウナロアについて火山観測所は「溶岩が冷却されるにつれ、火口付近、流路沿いおよび流路前面に数日から数週間にわたって白熱スポットが残る可能性があります。しかし、過去の傾向から見て噴火活動が再開することはないと思われます」と発表している。
「キラウエア頂上付近では、この噴火の再開、あるいは新たな噴火が起きる可能性は残っています」
(forbes.com 原文)