アジャミによると、チームは分子レベルでステーキの研究をすることから開始し、それからステーキの食感や肉汁、香りをシンプルな植物由来の材料で置き換える商品の開発に取り組んだ。アジャミは「当社は常に、味を考慮して商品を作っている。私たちの考えでは、この商品は風味面の期待に応えるものだ」と述べた。
ビヨンド・ミートの参考資料によると、同社はタンパク質、脂質、無機質、ビタミンといった肉の中核的な構成要素を植物から直接得て、肉の筋肉構造を形成するため加熱や冷却、圧力を活用する。また同資料には「消費者はこれで、植物由来の肉と工業的な家畜の生産により作られた肉のどちらの『プロセス』の方がより安心かを選ぶことができる」と書かれている。
アジャミによると、同社の忠実なファンや消費者に加え、新たにブランドを試した人からも前向きなフィードバックが集まった。
しかし、ニューヨーク大学でかつて栄養・食品学と公衆衛生の教授を務め、現在は退官しているマリオン・ネスルは、ビヨンド・ステーキの材料が健康的かどうかに関して懐疑的だ。彼女はビヨンド・ステーキの材料について「ひどく超加工され、工業的に生産された添加物の混合食品で、言い換えると本物の食品ではない」と説明している。
彼女が特に懸念を抱いていた一つの材料は空豆タンパク質で、彼女によると特定の酵素が遺伝的に欠けている人の間では非常に強い負の反応が生じる可能性がある。
さらにネスルは、タンパク質の含有量が21グラムだという点をあざ笑い、「米国人にはタンパク質が足りていないわけではない。抗生物質やホルモン剤がない肉を買うことは可能だ」と述べた。
アジャミは、超加工という言葉が誤って使用されていると説明し、同社の商品や材料を擁護した。「全てのものには加工がある。(ビヨンド・ステーキに)化学物質は使用されておらず、当社は栄養面の利点について研究を行った」とアジャミ。
「これが環境支援になることは否定できない。脂質は少なく、ホルモン剤は添加されておらず、ステーキというと通常考える抗生物質もなく、遺伝子組み換え食品やコレステロールもない。これは、『こちらの方があなたにはベター』という商品だ」とアジャミは主張した。
(forbes.com 原文)