同社の純収入は昨年と比べて22.5%低下して約8250万ドル(約110億円)になり、粗利益は約1480万ドル(約20億円)の損失だった。また、同社の株価は過去1年で80%ほど下がり、同社は社員の19%を削減している。
ビヨンド・ミートのイーサン・ブラウン社長兼最高経営責任者(CEO)はこうした数字に前向きなイメージを持たせようとし、2023年後半までには転換を見込んでいると述べた。ブラウンは、経費の削減やキャッシュフローの強化、短期・長期的成長のバランスを取ることなど、業績を上げるための多方面にわたるアプローチを説明した。
売り上げの増加は新商品の導入でも可能だ。ビヨンドミートは今年10月24日、クローガーやウォルマート、アルバートソンズ、アホールドの全国のスーパーで「ビヨンド・ステーキ」を発売した。ビヨンド・ステーキは、ピザチェーンのファイアード・パイ(Fired Pie)を含むさまざまな飲食店で展開される予定だ。
ビヨンド・ミートは、新商品のビヨンド・ステーキが消費者の関心を引き、売り上げが増えることを期待している。
同社広報担当者のシラ・ザッカイは、同商品をより多くのレストランや、人々がよく買い物をする小売店で提供することが2023年の目標だと述べた。
ビヨンド・ステーキの2023年の売り上げ目標について尋ねられたザッカイは「現時点では、売り上げ目標については共有していない」と返答した。
新たなビヨンド・ステーキに感銘を受けた米誌タイムは、「実においしい偽ステーキ」として「The Best Inventions of 2022(2022年の優秀な発明)」ランキングに同社を選出している。
ビヨンド・ステーキに含まれるタンパク質は21グラムで、飽和脂肪は少なく、コレステロールはゼロだ。さらに、抗生物質やホルモン剤は添加されていない。
容器に記載されている材料は水、小麦グルテン、空豆タンパク質、キャノーラ油、塩、ニンニク・玉ねぎパウダー、小麦、ザクロ濃縮物、酵母エキス、ヒマワリレシチン、果物・野菜ジュース着色料だ。
同社の最高イノベーション責任者を務めるダリューシュ・アジャミは「当社の目標と理念は、消費者のために植物由来の選択肢を作ることだ。バーガーやチキンだけでなく、ステーキのようなより複雑な商品に取り組み、複数の選択肢を提供したい」と述べた。