重要なのは、課題を正直に認めつつ、それを克服するという楽観的な見通しを示すことだ。課題は魔法のように消えたり勝手に解決したりしない。誰もが協力して問題を解決することが必要になるが、誰もが参加すれば、楽観主義者はいずれ良いことが起きると考える。
有害なポジティブ思考にはもう一つ負の側面がある。現実を否定したり無視したりするリーダーは、こうした課題を解決する可能性がある従業員の提案に耳を貸さないのだ。
当社の「The Risks Of Ignoring Employee Feedback(従業員のフィードバックを無視するリスク)」の調査によれば、従業員からの良い提案や正当な苦情がいつも重要な変化につながると答えた従業員はわずか6%だった。しかし、従業員からの良い提案や正当な苦情が重要な変化につながると答えていた人は、会社を素晴らしい雇用主として勧める可能性が約18倍だった。
会社のリーダーが「不幸中の幸いかもしれないよ」「ネガティブなことをくよくよと考えるのはやめよう」「良いことが言えないようなら発言しないでおこう」などの陳腐な言葉を述べているようであれば、それは有害なポジティブ思考の可能性が高い。これは楽観主義ではなく、従業員が感じるストレスや恐れを悪化させるだけだ。
(forbes.com 原文)