これは、学習管理アプリ「Studyplus」を提供するスタディプラスが実施した「SNSの世代別利用傾向調査」からわかった若者のSNS利用傾向です。全国3494人のStudyplusユーザーを対象に、SNSで情報を集める際に何を信頼するかを尋ねました。年代は、中学生から56歳以上のバブル世代にわたりますが、およそ8割が中学生から25歳までの、いわゆるZ世代です。
SNSで、リアルにつながっている人たちの情報を信頼するかとの問では、25歳以下の8割以上が「信頼できる」と「少し信頼できる」と答えました。古い人ほどリアルな人間関係を信頼するのかと思いきや、Z世代の親世代やバブル世代よりもZ世代にその傾向が強く出ています。
反対に、SNSでしかつながってない人の情報に対しては、信頼できると答えた人の割合は全世代でほぼ同じですが、信頼できないという答はZ世代が3割強と、上の世代よりも各段に増えています。同様に、フォロワー以外の人の情報を信頼しない傾向も、Z世代は高くなっています。
これは、ネット上の情報を鵜呑みにしないデジタル情報リテラシーが若い人ほど高いことを示しているように思えます。リテラシー教育のたまものか、それとも生まれたときからデジタル情報に浸ってきた子どもたちが天然に勝ち得た感覚なのか、それはわかりませんが、いずれにせよデジタル社会を生きていく上では望ましいことと言えます。しかし、気になる結果も出ています。
著名人やインフルエンサーのアカウントに対する信頼度は、Z世代が各段に高くなっています。直接面識のある人間を高く信頼する一方で、有名だからという理由で簡単に受け入れてしまうようでは、情報操作に振り回されやしないかと心配になります。
もっとも若い人たちは、これから社会で経験を重ねながら成長してゆくわけで、むしろその出発点で、リアルに知ってる人をネット上の知らない人よりも信頼するという人間関係の基本を踏まえている点は、大きな安心材料ですね。