新たなデータによると、アルコール使用に直接関連する米国人の死亡率は、2019年から2020年の間に26%急増し、パンデミックの最初の年に4万9000人以上が亡くなっていた。2019年の死者数は約3万9000人だった。
2020年には、10万人あたり13人がアルコールで亡くなっており、2019年の10.4人から増加し、ここ数十年の中で最も高い割合となった。
アルコール関連の死亡率は女性より男性の方が2.5倍高く、年齢層別では55歳から64歳の男性が、10万人あたり60人と、どのグループの中でも最も高かった。しかし、それより若い年齢層においても死亡率は跳ね上がり、25歳以下の男性で50%、25歳から44歳の男性で約45%急増した。また、25歳から34歳の女性では34%、35歳から44歳の女性では42%の増加だった。
CDCの報告書は、過度のアルコール摂取に直接起因する死亡のみを対象としている。そのため、がんや精神疾患、心血管疾患などの、アルコール摂取に絡む健康への影響を把握できていない。
先日、医学誌のJAMAに掲載された別の報告書では、パンデミック前の5年間(2015~2019年)の米国におけるアルコール摂取に関連する死亡について、より幅広く調査が行われている。この研究は、アルコール使用による20歳から64歳の成人の年間の推定死亡者数を69万5000人と結論付けている。
この数字は、アルコール使用に起因する癌、心臓病、怪我など幅広い問題を含んでおり、同期間の死者の約8人に1人が、アルコールが原因で亡くなったと試算している。また、20歳から49歳の若年層では、この数字は約5人に1人に増加していた。
世界保健機関(WHO)は、アルコールの摂取によって年間300万人が死亡していると試算している。これは全死亡者の5%以上に相当するが、若年層ではこの割合がはるかに高いと、同機関は述べている。アルコールは多くの社会的・健康的問題を引き起こしており、WHOは、世界の疾病と傷害の5%以上にアルコールが関与していると指摘した。
(forbes.com 原文)