米国で人気集める「低度数・ノンアルコール」なワイン

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ホリデーシーズンはとかく暴飲暴食に陥りがちだが、1月に入るとその反動で、より体に優しい飲食物に目を向ける消費者が増える。数こそ多くはないものの、年明けの1月に酒を断つ「Dry January(禁酒の1月)」と呼ばれる運動に参加する人たちがいる一方で、アルコール度数が余り高くない飲み物を選ぶ「Moderate January(節酒の1月)」にとどめる人たちもいる。

後者にとって幸いなことに、低度数ワインに関しては、この2年で新商品が数多く登場しているほか、時代を超えて愛される定番商品も健在だ。この記事では、「ノー・ロー(no-low=ノンアルコールと低アルコール)」あるいは「ベター・フォー・ユー(better for you=より健康的な)」とも呼ばれる、低度数およびノンアルコールのワインについて、新旧ブランドをとりまぜて、米国での現状を解説する。

革新的な新ブランドに注目のノンアルコールワイン


アルコール度数が12~15%のワインが多くを占める米国市場で、人気上昇中なのがノンアルコールワインだ。このカテゴリーは、低度数のワインと比べると、通常のワインに近い味の製品を作るのは難しい。甘いブドウジュースから、薄めたフレーバーウォーターまで、味の濃さはさまざまながら、ワインとはほど遠い味の製品も多い。だがそんななかでも、技術革新が進みつつあり、選択肢として考慮すべき新しいブランドも複数生まれている。

多くの新ブランドが花開く低度数ワイン


低度数ワインのカテゴリーには、この2年間で新ブランドが数多く参入した。一般的に、このカテゴリーに属するワインのアルコール度数は7~10%のものが多く、同じ量であれば、通常のワインよりもカロリーが低い。

低度数ワインのブランド、シー・ウェイヴ(Sew Wave)でワインの醸造を担当するアリソン・クロウ(Alison Crowe)は、このくらいの度数のワインが多い理由について、こう説明する。「一部のスパークリングワインやロゼ、リースリングなど、通常の醸造過程を経ても11%程度のアルコール度数にとどまるワインが存在する。だから、いわゆる『低度数』ワインというのは、10%以下の度数を指すカテゴリーだというのが私の考えだ。7~10%という度数は、味も普通のワインとそう変わらず、同じように楽しめるが、カロリーや糖質は低く抑えられる、言ってみれば『スイートスポット』と言える」
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翻訳=長谷睦/ガリレオ

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