ノンアルビールの決定版 朝から飲める米プロが見つけたオススメ

(c)HOPLARK

アルコールについて書くことを生業としている者として、ここ最近、実際のノンアルコール製品を紹介されることが多く、驚かされる。その理由は明確で、いわゆる「ソーバーキュリアス」ムーブメントが飛躍的に拡大しているからだ。

これが、ビール、ワイン、スピリッツなど、お酒のあらゆる分野に広がっている。市場調査によると、これは外出時に健康的でありたいと願う新世代の人たちによって後押しされており、それはしばしばアルコールの摂取量を減らすことと同義だ。

そして突然、そのような人たちのニーズに応えるべく、アルコールゼロのお酒が続々と登場している。私もその中のどれかを好きになれればとは思う。本当に良いものだと、非常に抜け目なくマーケティングが行われている。それに、自分が流行りのムーブメントの一部であると感じたくない人はいないのではないだろうか?

しかし、これらの代替品について記事に書かなければならないとまではまだ思ってこなかった。なぜなら、事実上すべての代替品が、私の味覚にはまったく合わない、あるいはひどい味のものばかりだからだ。

私はお酒を控えているとき、炭酸水を飲むことにしている。最近のバーのメニューにある「ノンアルコール」と称する高値の甘ったるいソフトドリンクよりも、さっぱりし、さわやかで必ずといっていいほど安い。そんなとき、炭酸飲料の中にすばらしい商品があるのを発見した。「Hopped Seltzer」だ。ついに、記事にする価値のあるアルコール飲料の代替品が登場した。

これは明確な目的を持ったカテゴリーだ。うまくいけば、ホップの強いビール好きが欲しがる独特の苦味や錆びた金属のようなトーンを再現し、フレーバーの観点から見ると現実的な代替品となり、しかもカロリーゼロでそれを実現できる。健康上の理由からノンアルコール飲料を選ぶのであれば、一般的なペールエールの「Tall Boy」に含まれる200キロカロリー以上のカロリーも控えたほうがよいだろう。
--{現時点での私の個人的なお気に入りは……}--
市場に出ている製品は増えているが、現時点での私の個人的なお気に入りは「Hoplark 0.0 Really Really Hoppy」だ。コロラド州ボルダーを拠点とする同社は、アイスティー愛好家向けに提供するスパークリング「HopTea」ですでに飲料界に波紋を投げかけていた。この新シリーズでは、伝統的なウエストコーストIPAの特徴を模倣したいと考えたようだ。

炭酸水にクラフトビール界ではおなじみのシムコとシトラのダブルドライホッピングを施すことで、彼らはこの偉業を成し遂げた。朝、この缶を開けると「なぜ自分は朝食にBrewskiを飲んでいるのだろう?」と疑問が湧いてしまうほどに、説得力のある出来栄えだ。ただ、決して安くはない。12缶入りで39ドル(約5310円)、16オンス入りで3ドル(約400円)だ。

同社では、定期購入サービスに申し込むと割引があり、新しいホップ入りのビールをいち早く手に入れることができる。「同社の毎月のHop Explorerシリーズは、珍しいビールの発売と同じくらい私をワクワクさせてくれる」と、ビールライター/作家で、遠慮なしのノンアルコールトレンド批判者でもあるアーロン・ゴールドファーブ氏は認めている。「特に、シトラ、サブロ、モザイクを使った最近のアニバーサリーブレンドを楽しんだよ」と語る。

苦味と一緒にほのかなフルーツフレーバーがあっても気にしない人には、「HOP WTR」は探求する価値がある。このホップ入りの炭酸飲料は、「クラシック」の他に4種類のフレーバーがあり、それぞれにアダプトゲンやヌートロピック(向精神薬)が配合されているのが特徴だ。ライムはモザイク、アザッカ、シトラ、アマリロというホップ品種が使われており、際立っている。

アスレチック・ブルーイングは、ノンアルコールビールの「Daypack」シリーズで、フルーツフレーバーでさらに工夫を凝らしている。6本入りで10ドル(約1360円)と最も手頃な価格だが、熟練したホップビール好きだと、もっとはっきりとIPAらしいものを飲みたいと思うかもしれない。

新しいスタイルとして、ホップ入りの炭酸飲料は現在、主に自宅用に限られている。私の地元の飲み屋では、まだメニューに載っているのを見たことがない。今後、この状況が変わっていくことを期待している。なぜなら、これは私がバーの勘定書に載せてもいいと思う、最初で唯一のアルコール代替品のカテゴリーだと思うからだ。

翻訳=Akihito Mizukoshi

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