「不安解消?創造性を高める?」心理学者が覆す大麻にまつわる3つの神話

Getty Images


神話その2:マリファナは不安を解消する


マリファナは、不安を取り除き生活の質を向上させる魔法のハーブであると一部でうたわれている。しかし、実際にはそうはではと科学はいう。

『Journal of Translational Medicine』に掲載された研究によると、CBDは不安症状の制御を助ける場合があるが、THCは違う。実際、THCには不安を誘発する特性がある。

もしあなたが娯楽利用者なら、あなたのマリファナの成分は、高いTHC対CBD比率である可能性が高い。この2つのカンナビノイドのうち、人々が満喫する「ハイ」を生みだすのはTHCである。

目の利く大麻使用者になろう。THC優位種とCBD優位種の違いを理解すること。マリファナの使用によって日々の生活の不安が高まっていると感じたら、メンタルヘルス従事者に相談することが大切だ。

神話その3:マリファナは創造性を高める


ポップカルチャーは、マリファナが優れた作家やミュージシャンや芸術家を生むという逸話的証拠で溢れている。この主張を科学のレンズを通して検証してみよう。

Journal of Applied Psychologyの最近掲載された研究は、マリファナ使用者は薬物影響下にある時に創造性が高まったと考えるかもしれないが、実際に発揮された創造性と薬物との間に相関はない。

これは、人は薬物影響下では陽気になり、その結果創造的アイデアであるかどうかを考えるハードルが低くなることで説明できる。研究者らは、陽気さが薬物影響下の人間に高いレベルの創造性をもたらすことを予想したが、これを裏づける客観的証拠は見つからなかった。

結論


大麻産業はまだ新しいため、人々(およびメディア)はしばしばマリファ使用に対して賛成・反対の極端な立場をとる。認識すべきなのは、マリファナはアルコールと同様に、快楽を得るための薬物の1つにすぎないということだ。低用量では、鎮痛剤などの医薬品と見ることができる。合法であることは安全性の保証ではない。確かにマリファナは社会と医療における存在意義を持ってはいるが、あなたの問題をすべて解決してくれる万能薬ではない。自主性を持ち、自分の享楽に責任を持つことは当然の義務だ。

forbes.com 原文

翻訳=高橋信夫

タグ:

ForbesBrandVoice

人気記事