「White Disaster (White Car Crash 19 Times)」と題された作品は、衝突事故を起こした自動車のイメージが繰り返されるもので、ウォーホルの1960年代の作品「死と惨劇」シリーズの1つだ。
サザビーズは、11月16日から始まるオークションで、この作品に8000万ドル以上の値がつくと考えているが、同社の現代美術の責任者のデヴィッド・ガルペリンは、「作品のクオリティと希少性を考慮すれば上限はない」とフォーブスに述べている。
この絵が最後にオークションにかけられたのは1987年で、クリスティーズの競売で65万ドルで落札された後に、個人間で再販されていた。
この作品と同シリーズの「Silver Car Crash 2 (Double disaster)」は、2013年のサザビーズの競売で、ウォーホル作品としては当時、過去最高額の1億540万ドルで落札されていた。
ニューヨークのサザビーズ・ギャラリーでは、11月4日から、この作品が15年ぶりに一般向けに展示される。
ウォーホルが描いたマリリン・モンローの肖像画は、今年5月に1億9500万ドルで落札され、ウォーホル作品としてオークションの最高額を更新しただけでなく、米国のアーティストとして、また20世紀の絵画として最も価値のある記録を打ち立てた。
20世紀を代表するアーテイストであるウォーホルへの関心は、1987年の死去から30年以上がたった今、再び高まっている。ブルックリン美術館は昨年、ウォーホルの作品と彼のカトリック信仰との関係を検証する展示会を開催した。今年に入りネットフリックスは、ウォーホルの回想録を基にしたドキュメンタリー番組「The Andy Warhol Diaries」を放映し、ニューヨークとロンドンではウォーホルを取り上げた舞台が少なくとも3本上演されている。
(forbes.com 原文)