筆者は8月、世界の発表に先立ち、タイのペニンシュラホテルバンコクを会場に行われたアジア・太平洋地域の地域ランキングの授賞式に参加した。そこで地域トップに選ばれたのは、48時間という長時間発酵で作ったピザが人気のオーストラリア・メルボルンの48h Pizza e Gnocchi Bar 。日本からは、以下12店が日本のピッツェリアがリスト入りした。場所はいずれも東京だ。
3. ザ ピッツァ バー on 38th (Pizza Maker of the Yearも同時受賞)
4. ナポリスタカ
7. ピッツァ ストラーダ
15. リンシエメ
16. ピッツァ スタジオ タマキ
17. ピッツェリアブラチェリア チェザリ
18. ピッツエリア エ トラットリア ダ イーサ
20. 聖林館
21. ラ トリプレッタ
23. サヴォイ 麻布十番
33. ピッツェリアGG
34. タランテッラ ダ ルイジ
3位の「ザ ピッツァ バー on 38th」
ランキングは、主に審査員による投票によって決まる。世界に1000人、日本が属するアジア・パシフィック地域には150人いる審査員の投票を経て、再度二次選考が行われ、決定されている。
日本の審査委員長を務めるメリンダ・ジョーさんは、「東京のピザシーンは、スタイルが多様で、非常にエキサイティング」だと評価する。
「Top 50 Pizzaのリストに入った店からも、各店のピザ職人の独自のスタイルが感じられます。もっちりとした生地に遊び心あるトッピングの乗った『ピッツェリアGG』、独特のクラストが美味しい『ピザスタジオ・タマキ』、寿司のカウンターにインスピレーションを受けた『ザ ピッツァ バー on 38th』など、日本の店に共通するのは、食材とピザ作りの技に対する敬意と言えるでしょう」
Top 50 Pizza主催者のアルベルト・サペレさんも、「イタリア以外で、一番美味しいピザが食べられる国といえば、日本とアメリカ」と、太鼓判を押す。
今回、アジアで3位に入り、世界で16位につけたザ ピッツァ バーon 38thは、世界版では「ベスト・カスタマー・ウェルカム賞」(ホスピタリティを評価する賞)、アジア版では「ピザメーカー・オブ・ザ・イヤー」も受賞。それは「ピザを、唯一無二のファインダイニングの体験として提供していること」が大きな理由だとサペレさんは言う。