キャリア・教育

2025.06.12 14:00

高卒で年収1000万円も、「AIに奪われない」学位不要の仕事13選

Shutterstock.com

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大学の学士号はかつて、威信、達成、誇り、自尊心の象徴だった。高校を卒業すると、私たちは経済的、心理的な安定を手に入れるために学位を取得することが奨励された。しかし現在、流れは変わった。米国では今、大学の学費が高騰し、AIがあらゆる業界を塗り替えている。そうした中、多くの米国人が従来のキャリアパスを見直している。専門家の中には、4年制大学の学位は必要ないと言う人もいる。学位がなくとも、高収入が得られて、AIの脅威にも耐性がある仕事に就けるからだ。

AIの脅威に耐性のある13のキャリア

ホワイトカラーでもブルーカラーでもなく、「ニューカラーワーカー」と呼ばれるこれらの職種は、大卒の学歴ではなく、非伝統的な教育を受けた熟練労働者に注目する雇用の新しいカテゴリーである。ハーバード・ビジネス・レビュー誌が2023年に公開した記事には、多くの労働者が学士号を持っていないために昇進できず、低賃金の仕事に留まっていると書かれている。しかし、2025年では状況が違う。

履歴書やカバーレターのオンライン作成ツールを提供するResume Nowが、米労働統計局のデータを分析した最新の調査では、高卒資格しか必要とせず、しかも高給でAIの自動化にも強い、13の高成長キャリアを特定した。同調査は、2025年3月時点で入手可能な米労働統計局の『Occupational Outlook Handbook』のデータを使用したものである。

同調査では、平均年収でランク付けされた13の職業が紹介されており、学位が必要なく、年収の中央値が5万ドル以上(約720万円)で、2032年まで高成長が期待でき、AIに仕事が置き換えられるリスクが低いか中程度であるという、4つの条件を満たしたもののみがリストに入っている(日本版注:平均年収は円換算で表記)。

1. 森林火災の検査および予防の専門家(平均年収:約1030万円)

この職業は森林火災の危険性を評価し、その原因を調査し、予防戦略を実施するものだ。森林火災の予防には人間の判断と現場での評価作業が必要であり、AIでは完全に自動化できないため、この仕事がAIに置き換えられるリスクは低いとResume Nowのアナリストは言う。

2. 客室乗務員(平均年収:約990万円)

客室乗務員は乗客の安全を確保し、機内で顧客サービスを提供し、運航中の緊急事態に対応する。アナリストは、機内での緊急事態への対応、顧客とのやりとり、安全手続きには、AIが持ち合わせていない人間の柔軟性と感情的知性が必要だと指摘している。

3. 宿泊施設のマネージャー(平均年収:約950万円)

この職業は、ホテルや宿泊施設の運営を監督し、スタッフを管理し、宿泊客の満足度を確保する仕事だ。アナリストは、ゲストの満足度を高め、クリティカルシンキングやパーソナライズが必要な宿泊サービスを提供するこの仕事を、AIが完全に置き換えるのは難しいと指摘する。

4. 電気技師(平均年収:約890万円)

電気技師は住宅、商業施設、工場などで電気システムの設置、保守、修理を行う仕事だ。電気工事に必要な適応性、トラブル対応能力、現場に駆けつけることによる顧客の安心感はAIには再現できないため、この仕事もAIの脅威に対する耐性が高いとされる。

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