「貧困問題が軽視されているから」
SDGs1つ目の目標は「貧困をなくそう」であるのに、声高に叫んでいる人の多くは環境保護やジェンダー平等ばかり語り、貧困問題を軽視しているという意見は、SDGsへの取り組みにおける課題を明らかにしている。
環境問題への取り組みは今まで通り続けていかなければならないが、国内外の貧困を削減しない限り、社会は変わらない。
多くの人々が目の前のことで精一杯で、未来のことを考える余裕などないのだ。
「概念がよくわからないから」
急にSDGsが出てきて、概念があまり理解できていないから胡散臭いと感じている人も多いようだ。
学習指導要領に「持続可能な社会の創り手の育成」が明記されたのは2020年であるため、いま社会に出ている人の大部分は地球の危機的な状況をよく知らないのだ。
人はよくわからないものを怪しいと感じるため、SDGの正しい理解が広がれば、その重要性に気づく人は多いだろう。
「うわべだけの活動が多いから」
企業の取り組みが小さくても着実な一歩であれば、改善点を伝えつつ応援するべきだと考えているが、うわべだけのSDGsで儲けようとしている企業があるのも確かだ。
実態の伴わない環境活動をアピールし、消費者に誤解を与えるようなマーケティングのことを「グリーンウォッシュ」といい、世界中で問題視されている。
SDGsの知識を身につけ、騙されないように注意しなければならない。
SDGsの正しい理解を広めよう
私たちにできることは、SDGsの知識を深めて周りに共有し、正しい理解を広めていくこと。
インプットばかりだと、なかなか実感が持てず長続きしない。
日頃からエシカル消費を心がけたり、同じ想いを持った仲間と意見を共有し会う機会を設けたり、SNSで発信をしたりして、実際にアクションを起こすことをおすすめしたい。
時にネガティブな意見にうんざりすることもあるかもしれないが、新しい課題に気づけることもあるため、さまざまな声に触れて多角的な視点を持つことも大切である。SDGs達成に向けて、1人でも多くの人が積極的かつ協力的な社会の実現を目指していきたい。
【参考】
・環境省
https://www.env.go.jp/earth/ondanka/stop2008/26-27.pdf
・SankeiBiz
https://www.sankeibiz.jp/express/news/150228/exd1502280000001-n1.htm
・気象庁
https://www.data.jma.go.jp/cpdinfo/temp/an_wld.html
・Examining the Scientific Consensus on Climate Change
https://web.archive.org/web/20151106083011/http://tigger.uic.edu/~pdoran/012009_Doran_final.pdf
※この記事は、2022年1月にリリースされた「エシカルな暮らし」からの転載です。