SDGsが「胡散臭い」と言われる6つの理由

SDGsの認知度が高まるにつれ、ネット上で「胡散臭い」「怪しい」といった声を目にするようになった。

社会課題解決に取り組んでいる立場としては見かける度に悲しい気持ちになるが、言葉が独り歩きしている感は否めないため、仕方ない部分もあると思っている。

そこで今回は、SDGsが胡散臭いという声とそれに対する私の個人的見解をまとめた。考えを押し付けるつもりはない。SDGsについて改めて考えるきっかけにしていただけると幸いである。

「金儲けの道具になっているから」




「金儲けの道具」というと印象は悪いが、SDGsにより大きなお金が動いていることは紛れもない事実だ。

日本人はお金に対して悪いイメージを持っている人が多いため、いきなり大企業がSDGsをアピールするようになれば、怪しく感じてしまうのも無理はないだろう。

しかし私は、SDGsで儲けるのは良いことだと考えている。

お金は本来「ありがとうの対価」であり、不道徳な儲け方でなければ、稼いでいる企業ほど社会に貢献しているのだ。

ボランティアは心に余裕がなければできない。
自発的な奉仕活動に依存している社会は持続可能とは言えない。

地球の未来のために行動した人が報われる社会こそが、真にサステナブルな社会ではないだろうか。

「ヨーロッパの陰謀だから」


「ヨーロッパがSDGsを推し進めるのは、アメリカやアジアに対する優位性を保ちたいから」という意見には一理ある。

しかし、その陰謀論を証明することはできないし、何より貧困問題や気候変動が早急に解決しなければならない社会課題であることは間違いない。

裏にヨーロッパの狙いがあったとしても、SDGsに取り組む必要があると私は考える。

「地球温暖化は実際には起きていないから」




SNSで気候変動に関するニュースをチェックすると「地球温暖化はウソだ!」と信じている方が大勢見受けられる。

しかし、地球の温度は確実に上昇しており、統計データから地球温暖化は実際に起きていると断言することができる。

温暖化する原因については、未知の要因がある可能性は否定できないが、 2009年に行われた調査では、気候学の研究に貢献している科学者の97.5%が人為的温暖化説を支持した。

IPCC第4次評価報告書では、1900年から1999年の気候のシミュレーションを行った結果、人為的な温室効果ガスの増加を考慮しないと実際の観測結果を再現できないと結論づけている。

2015年には、グリーンピースの調査により、温暖化懐疑派の科学者ウィリー・スーン氏が石油業界から10年間で総額120万ドルもの寄付金を受け取っていたことが明らかになった。

むしろ、温暖化懐疑論こそ、石油業界の陰謀である可能性が高いと言えるだろう。
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文=エシカルな暮らし編集部

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