グルグラムのミーティングプレイス構想
アンデルセンによると、インドのグルグラムに建設されるミーティングプレイスには、緑の植物にあふれたスペースとオフィスに加え、地域住民が利用できるイベントスペースが設けられる。重点が置かれるのは、地域住民のニーズと飲食店、学びのスペースだ。小売スペースの上には、32万5000平方フィート(約3万平方メートル)にわたるオフィススペースがあり、他にも特別な構想がある。
グルグラムのミーティングプレイスは、2025年後半のオープンを目指しており、年間2000万人の来客を見込んでいる。同社によれば、コミュニティの交流拠点として、地域住民がリラックスし、心身の健康増進を促進できる場所となる予定だ。ルーフトップガーデンや、公共イベントを開催するための円形劇場、小売と飲食店のエリアを結ぶ室内庭園も設けられる。
「当社のアジア向け構想は、他とはかなり違っており、非常に多様だ」とアンデルセンは述べる。「コミュニティに働きかけ、頻繁に足を運んで人と会いたくなるような空間を作り上げたいと考えている。ミーティングプレイスは、それぞれ異なる特徴を持つようになる。グルグラムのミーティングプレイスは2025年後半のオープンを目指している。現時点では、どのような複合施設になるのかは正確にお話しできない」
イケアはロシアから撤退
同社は、グルグラムと同じくニューデリー近郊に位置する都市ノイダに2つ目の土地を確保した。しかし、イケアがインドで展開していく事業の全体像はまだ描かれていない。提携するのか、単独でやっていけるのかさえも不明だ。
しかしアンデルセンは、インドで都市化が進んでいる点を指摘しており、同社がインド都市部での成長と発展を目指していることは明らかだ。
イケアが最大の成功を収めた地域に数えられてきたのがロシアだ。ウクライナ侵攻以来、イケアは、ロシアにおけるすべてのイケアリテール事業を一時停止しており、食品や薬局など生活必需品を取り扱うショッピングセンター「メガ(MEGA)」のみが営業を続けている。しかし2022年8月16日には、イケアがロシアのイケア・ドム(Ikea Dom)の清算を決定したことがわかった。これにより、ロシアで10年以上にわたって展開してきた事業は、さらに縮小されることになる。
イケアは2022年3月、ロシア国内の店舗を閉鎖し、工場の売却とオフィスの閉鎖、ならびに1万5000人強の人員を削減すると発表していた。
こうした予期せぬ後退を受け、インカ・センターズは、未開拓市場インドでのビジネスチャンスに注力していく計画だ。
(forbes.com 原文)