フェイスブックの政治広告ポリシーは欠陥だらけ、研究者らが指摘

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メタは、以前からNYUの研究チームとは険悪な関係になっているが、それは研究チームが広告ライブラリからスクレピングしたデータを使っているからだ。メタは、スクレイピングを認めておらず、2020年の大統領選挙の直前に、研究チームに法的措置を取ると脅していた。

研究チームはまた、メタがより正確に政治的な広告を検出するための方法を提案している。研究者の一人、デイモン・マッコイはフォーブスの取材に対し、最もシンプルな提言の一つとして、メタが個々の広告の内容をスキャンするのではなく、広告を出した人物とその所属にもっと焦点を当てるべきだと語った。フェイスブックは、候補者や政党、PACが出稿する広告はすべて、政治的なものであることを表記するよう求めている。しかし、マッコイによると、バイデン大統領や全米ライフル協会(NRA)が出稿した広告のいくつかが、この基準を守っていない。

マッコイはまた、2020年の選挙前に、中国の国営メディアの新華社通信による政治広告が、ラベルを付けずにフェイスブックで配信されていたのを繰り返し見たと述べている。彼らはその件をフェイスブックに報告したところ、フェイスブックの社員は、この問題は二度と発生しないと返信した。その後、フェイスブックは2020年6月に外国の国営メディアによる政治広告をすべて禁止にした。

政治的主張が書かれた「Tシャツ」の広告


フェイスブックはまた、2020年の選挙期間以降に、もう1つのポリシーを変更した。それは、核となる広告が「サービスや製品」に関するものであれば、政治的広告に課される要件を適用しないというものだ。つまり、「中絶は殺人だ」という主張を、その文言が書かれたTシャツの広告にすることで、理論上は、透明性の要件を回避することができることになる。

ストーンは、政治的主張をTシャツにすることで、情報開示の要件を免除されると考えるのは正確ではないとし、メタは広告の主目的を評価すると述べた。

しかし、この問題は実際に発生している。フォーブスは、広告ライブラリに目を通してからわずか数分後に、社会問題の提唱を主な目的とすると思われる広告が、要件を満たさずに掲載されている事例を4つ確認した。

そのうちの1つは、「FBI自体をFBIの監視リストに載せろ!(Put The FBI On The FBI Watch List)」との主張が書かれたTシャツの広告で、出稿主はトランプ大統領から恩赦を受けた保守派の活動家のディネシュ・ドスーザだった。さらに、「YOU CAN SAVE BABIES!」という中絶反対派の主張が書かれたTシャツの広告もあった。

画像を確認したストーンは、「これらの広告は基準に合致していない。改めて要請を行う」と述べた。

編集=上田裕資

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