あらゆるものを検索できる〈Neeva〉
検索エンジンがウェブサイトの検索だけに留まらなければならない理由はあるだろうか? 大切な情報はメールやメモ帳アプリなどほかの場所にも散在している。
Neevaはそうしたあらゆるものを検索できるエンジンだ。
現時点ではGoogleアプリ、ドロップボックス、ノーションなどと連携させることができる。
何を探していても、それがどこにあっても、Neevaなら見つけられる。検索クエリに「@me」と追加するだけで、個人の文書も検索可能になる。誰もが自分専用の検索エンジンを持てるのだ。
これがNeevaのおもしろいところだ。
インスタント・インライン検索
Googleは広告依存型のサーヴィスであるため、ユーザーが求めている答えが明らかな場合でも、広告主を優先するインセンティブが働いて検索結果のページに誘導されてしまう。
例えばアマゾンのサイトに行こうとして「アマゾン」と入力すると、Googleではまず広告を見せるための検索結果のページが表示される。そのため、アマゾンは自社名をトップに表示すべく料金を支払うことになる。
Neevaのブラウザアプリでは、インスタント・インライン検索によって探しているページに直接とぶことができる。Google検索では2回クリックしなければならないところが一度のクリックですむ。
「広告を掲載した検索結果のページビューの多さに左右されることがないので、興味深い機能を搭載した画期的なブラウザを開発する機会に恵まれている。われわれのビジネスモデルはユーザーが大量の検索結果ページを見なくてすむことを可能にする」─Neevaブラウザ開発責任者、ダーリン・フィッシャー
さまざまなページを順に見てまわる手間を省けるだけではない。「おいしいタイ料理」と入力すれば、関連する「yelp」のページのリンクにすぐにたどり着ける。
必要な場合は検索結果のページを見ることもできるが、この機能を使えばGoogle検索にかかる時間の半分ですむ。
類似検索
また、現段階ではNeevaブラウザアプリだけが備えているユニークな機能として、「NeevaScope」と呼ばれる類似検索機能がある。どのウェブサイト上でもNeevaScopeボタンを押すだけで、今見ているページに類似したページや関連のあるページを見つけられる。ウェブ上を探索するには頼もしい機能だ。
ティム・アーバンが〈ニューラリンク〉(人間の脳にチップを埋め込みAIと連携させるテクノロジー)について解説した記事のページでこの機能をためしてみたところ、記事への批判を含むおもしろいコンテンツがいくつか見つかった。
フィルタ
あるクエリに対してユーザーが興味を示すウェブサイトのカテゴリーはそれぞれ異なるという認識から、Neevaには検索結果を絞り込むフィルタが用意されている。
「Googleがつくっているのは、あらゆるサイトをほかのサイトと同一に並べるフラットアース・ビューとでも呼ぶべきものだ。われわれはほかにも知るべきことがあることをユーザーに伝え、そうした属性によって結果をフィルタリングできるようにする」─Neeva最高経営責任者、スリダー・ラマスワミー
例えば法律に関する情報を検索する場合、「法律事務所」でフィルタリングすれば法律業務を提供する会社の結果を見ることができ、「ユーザー作成のコンテンツ」というフィルタをかければ意見交換フォーラムやブログを見つけられる。
ショッピング体験
Neevaがとりわけ得意としているクエリはショッピングだ。買いものをするときにレビューが重視されるとわかっているため、レビューを簡単に検索できる。
もっとよく調べる価値がある商品がすぐにわかり、良い評価を得ているページを見つけやすいインターフェースになっている。