──わかります! やりたいことがあるのにできないとき、時間を言い訳にしてしまうという方も多いようなんですが、仕事や子育てをしている中で、どうやって自分を大事にする時間を確保していますか?
難しいですよね。私は家のことを外注するなど、何もしないぼーっとする時間をつくることにお金をかけてもいいと思っています。そのうえで、優先順位を決めて、がんばらないことはがんばらない。部屋は散らかっている日があってもOK!って感じで。
あと、我が家は仕事も家事育児も夫婦でしているので、自分ひとりで解決しようとしないで、協力してタスクを分担するようにしています。頼れることは頼れる人に頼む。自分で抱え込んでいっぱいいっぱいになると、うまく回らなくなってしまうので、新しいことを始めるよりも前に、日々の中に時間的な「余白」をつくるようにしています。
──頼れることは頼って、余白をつくること、大事ですよね!とはいえ私は人に頼ることが苦手だったんですが、彩帆里さんは頼る場面でどのようにされていますか?
頼るのってスキルがいりますよね。私も苦手です。たとえば夫に頼むときは、いきなり言葉をぶつけるんじゃなくて、「ちょっと家事の分担について相談する時間とろうよ」と相手にも話し合う準備をしてもらう。そのうえで、なんのために分担するのか、どんなことをやってほしいのかを順序立てて話すようにしています。
私はそもそも、誰かに頼る前提にある、弱音を吐くことも苦手。私にとって夫やカウンセラーがそうなんですが、自分にとっての安心安全な人、弱音を吐ける人から伝えていって、頼ってみる。安心できる人との会話や弱音を受け止めてくれる人の存在は、ほかの人とのコミュニケーションも支えてくれるはずです。
本島さんのInstagramより
──まさに、Instagramでの彩帆里さんの発信もすごく心理的安全性が担保されていますよね。
そこはすごく意識しています。言い切らない、押し付けない、否定しない。この3つに気をつけて、「あくまで私の意見です」という前提を共有したうえで伝えるようにしているんです。カウンセラーにそういうコミュニケーションをずっとしてもらっているので。
やりたくないことをやらない。その先に「やりたいこと」が残っていく
──起業や独立をされたばかりで、仕事を引き受けすぎて睡眠時間やプライベートな時間を犠牲にしがちという方も多いです。自分の事業を推進しながら、自分を大事にするために、意識していることはありますか?
実は私も、NOと言うのが苦手で。起業したての頃、来た依頼を全部引き受けて、誘われた会食にもすべて行っていたら、倒れました。そこから、できないことは断って、間引いていったんです。やっぱり、本心で気が向かないものはいい仕事や人を引き寄せない。本当に行きたい場所、会いたい人、やりたい仕事だけを選んでいくようにしています。