30U30

2022.08.10

頼まれることはできること。肩書だって「ソウゾウ」できる丨萩原なつ子

社会学者の萩原なつ子


仕事は「自分にできるから」来る


──最後に、U30世代にメッセージをお願いします。

「向こうから仕事がやってくるってことは、『きっとこの人ならできるだろう』と頼んできているんだから、自分で選り好みをするんじゃなくてやればいいんだ」

これは、私が29歳の時に出会った、世界的に著名な動物行動学者の日高敏隆先生に言われた言葉です。それから、私は来る仕事は全部「これは私にできるんだ」と思うようにし、引き受けてきました。その結果が、今の私を形づくっています。



私は大学教員だけでなく、NPOの代表理事などいろんなことをやっていて、周りからは「専門が何だかわからない」と言われることもありますが、「これとこの領域はつながっているな」「私ってこういう能力を持っていたんだ」と気付くことができました。

そう考えると、関わってきたたくさんの方の言葉が今の私をつくっているんですよね。私も、若い人と出会ったときには決して否定するのではなく、応援団になって「これ面白いよね」「一緒にやってみようか」といえる大人であろうと思っています。

文=堤美佳子 取材・編集=田中友梨 撮影=山田大輔

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