マクドナルドのチキン・マックナゲットは1980年以来販売されており、ビジネスインサイダーによると同チェーンの売上ランキング7位に入っている。
チックフィレイは、日曜休業にもかかわらず、1店舗平均800万ドル(約11億円)以上を売り上げており、同社のチックフィレイナゲットはこの圧倒的数字の主要な要因だ。この商品はどの地域でも人気がある。
KFCがこの可能性を利用しないわけがない。
これまでナゲットは、魅力的な主役になるメニュー項目になったことはないが、客を動かすパワーを持っていることは間違いない。ミレニアル世代を中心とする子を持つ忙しい消費者については特にそうだ。KFCは、「ブランドの若返り化」を試みていることで知られており、チキンナゲット拒否権の提案はそのひとつだ。
しかし、これが同社史上初の「ナゲット」(ファストフード評論家の定義による)だからといって、これまでKFCが骨なしチキン分野に足を踏み入れたことがない、という意味ではない。実際、昨年同チェーンは、テンダーなどの骨なしチキン製品の広告をサプライチェーンの調達難のために一時中断したが、ポップコーンチキンは長年人気の主要メニュー項目だ。同社は植物由来のビヨンドフライドチキンを初めて発売した会社でもあり、同製品はナゲットの形態で販売されている。
KFCはプレスリリースで、同社のナゲットはおやつでも出先で食べるのにもおつまみとしても楽しめると述べている。商品にはKFCソース、ハニーBBQ、クラシック・ランチまたはハニーマスタードのソースが付き、8個入り、12個入り、36個入りがある。価格は3.49ドル(約480円)から。
新しいナゲットは、当初ノースカロライナ州シャーロット周辺地域で期間限定で販売される。果たして今後他の市場にも展開していくのか、KFCの既存ナゲット製品のような強力商品になるのか、それは今後を見守るしかない。メニューの定位置を獲得するだけに人気が証明できれば、チキン分野の新たな興味深い競争は激化していくだろう。