ビジネス

2022.07.20 06:30

部下に過干渉なマイクロマネージャーが犯す4つの過ちとその対処法


マイクロマネジメントに関連する行動を変えることは難しいかもしれないが、以下のようなアイデアを検討してみてほしい。

・委任する。適切な権限委譲が、マイクロマネジメント的行動を是正する鍵になるかもしれない。あなたは、何が自分の時間の最大かつ最善の使い方なのか、極めて明確に知っているはずだ。もし、常にその線から外れているのであれば、それはもっと委任するか、他のリソースを探す必要があることを示す指標となるはずだ

・想定外を想定する。チームは、あまりにも複雑なプロジェクトに取り組んでいるため、常にうまくいくわけではない。挫折について、チーム内で率直に話し合ってほしい。正しい戦略を立て、適切なコンティンジェンシー・プラン(不測の事態の対応計画)を用意し、人々がベストを尽くしている限り、それが期待できるすべてなのだ。

・期待値を明らかにする。高い期待を持つことは悪いことではないが、その期待を前もって明確にした上で、最終的な結果を得るための具体的な方法をチームに考えさせよう(マイクロマネジャーはしばしば、自分なら違う方法でやっていたかもしれないと不満や不快を感じるものだ)

・リソースを活用する。成功とはどのようなものかを明確にし、成功を実現するために適切なリソースとサポートが整っていることを確認する。これには、チームが成功を収めるために必要な情報について、透明性を確保することも含まれる

・なぜそこまで関与するのかを説明する。新入社員の研修やパフォーマンスの低いメンバーの生産性向上など、リーダーがより深く関与する必要がある場合もある。新しいチームメンバーには、早い時期から頻繁にチェックするつもりだが、長期的には常に状況を報告する必要はないことを伝えよう(チェックの頻度を減らすスケジュールを共同で作成したり、必要に応じて作成することも可能だ)

・自分自身の行動を振り返る。私がコーチングするリーダーは、ほとんどの場合、自分のマイクロマネジメント・スタイルを助長している根本にある考え方を認識する必要がある。アイスバーグ(もしくはルール)とは、世の中はこうあるべきだというあなたの核となる価値観のことで、生産的にも逆効果にもなりうるものだ。私がマイクロマネジャーからよく聞くアイスバーグのテーマは、「常に自分が主導権を握っていないと物事がうまくいかない」「うまくやりたいなら、自分でやらなければならない」「すべての答えを自分が持っていなければならない」だ。そのような考え方とチームへの影響の関連性を理解すれば、自己認識を深め、新しい行動を実践できるようになるだろう。

マイクロマネジメントは、短期的には欲しいものを手に入れることができるが、後で大きな代償を払うことになる。有能なリーダーは、チームをコントロールするのではなく、サポートする方法を常に考えている。

翻訳=Akihito Mizukoshi

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