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2022.07.20

Z世代の部下がいるなら研究必須。1.2億DLの新世代SNS「Discord」とは

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おはようございます(昼か夜だったらすみません)。いまやソーシャルメディアと言えば、世界の46億人、つまり人類の60%近くが利用する「インターネットの顔」とも言える存在となりました。ソーシャルメディアに接する理由はさまざまですが、1日の平均利用時間は2012年の90分から2022年には何と147分(!)と、ソーシャル化する私たちの日常を数字が裏付けています。そんな中、今回は人気が急上昇中のアプリ「Discord」を取り上げます。

何それ? という方もいらっしゃるかもしれませんが、このソーシャルメディアアプリ、2021年のダウンロード件数は1.2億回、WeChatを押さえて8位にランクインしています。

Discordは2015年に設立、ゲーマーがプレイ中に使用するコミュニケーションツールとしてスタートしました。その後の2020年3月にはより一般的なソーシャル空間へと舞台を進化させ、ゲーマーのみならず幅広いユーザーをターゲットと定め直します。暗号通貨、音楽、ダンス、キャンプなど、あらゆることでつながりを求める人々にアピール、コロナ禍で大きく利用者を増やしました(2020年6月時点で3億人)。この「Discord」、いったいどんな層にウケているのでしょうか。グラフを見てみましょう!




StatistaのGlobal Consumer Surveyの最新データが示すように、Discordは世界中の18~29歳を中心に広がりを見せています。ここでは18歳未満は調査対象に含まれていませんが、国によって登録年齢が13~16歳であることを考慮すると、さらに若い人々もこのプラットフォームを利用しているであろうことが推測されます。

国別に見ていくと、フランスでは18歳~29歳の31%がDiscordを利用していると回答、調査対象国の中で最も高い割合を示しています。次いで、ドイツ(29%)、米国(25%)、英国(20%)となっています。米国では、最も利用されているメッセンジャーサービスで9位に、ブラジルでは6位にランクインしています。なお、中国ではDiscordの一般利用が禁止されているため、このチャートには表示されていません。

日本にもDiscordの人気は波及する可能性大ですから、Z世代の部下がいるなら研究必須かもしれませんね。

ソーシャルメディアにはプライバシーや検閲をめぐる問題が付いて回るものです。Discordも同様です。2017年に米国で白人至上主義団体がDiscordを利用して暴力的な集会を組織したことが明らかになったこともありましたが、その後直ちに同社は規制を強化、ヘイトスピーチの拡散など有害な活動を行うグループや個人の利用を禁止に走りました。そしてこの2022年7月にはアクセシビリティ機能をオープンソース化するといった、先進的な取り組みも行っています。

A place where no one is an outsider – 誰も部外者とならない世界 – を目指すDiscord、Z世代のユートピアとなれるでしょうか?

それではまた次回、データで発見☆しましょう!

(世界最大級データポータル「Statista」の記事はこちら:Discord Is a Firm Favorite Among Younger Audiences)。

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