高齢患者の入院生活をより良くするために本人、家族、医療スタッフができること

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看護師とその仕事に敬意を払うこと。昨今の人手不足によって、看護師は驚くほど忙しく、精神的に参ってしまうこともままある。しかし良い看護師は、あなたに何が起きているのか、どうすれば助けになれるかを時間をかけて考えてくれるだろう。

医者へ:看護師の声を聞くこと。彼らは知っている。

看護師へ:何かがおかしいという勘が働いたときは、声に出すこと。もし医者がミスをしたら、何か言うこと。もし、そのことで医者があなたを脅そうとするなら、部門長や病院長に伝えよう。あなたは命を救おうとしているのだから。

悪い知らせ


患者へ:医者から悪い知らせを受けるかもしれない。困難な診断、治療が期待したほどうまくいっていない、手術は成功しなかったなど。人の脳は、概して悪い知らせをうまく処理できないものだ。

医者は、あなたが聞いたと思ったことと大きく違うことをいったのかもしれません。もし医者にいわれたことを理解できなければ、もう一度いってもらおう。それでもまだよくわからないときは、もう一度尋ねよう。

そこで終わってはいけない。次にどうするかを尋ねよう。その知らせは、あなたの入院や救急医療後のケアにとって何を意味するのか? あなたの生活の質にどう影響するのか? こうした病床での会話は、あなたの病状と今後の治療を理解するプロセスの始まりにすぎないと考えてほしい。

担当の医者がすべての質問に即答できるとは限らないし、おそらく自宅に戻ったら、専門家ともっと詳しい話し合いをするのことになるだろう。それでも、今は情報収集を始める大切な時間だ。最初の助言に戻るが、可能であれば、代弁者にいてもらおう。

医療従事者へ:一般人にわかる言葉で話し、専門用語は避けること。これは、悪い知らせを伝えるときには特に重要だ。医者は悪い知らせのときに医療業界の隠語に頼る傾向にあることに私は気づいた。たとえば、外科医は手術がうまくいった後には「すべてうまくいきました」とはっきりいうが、そうでないときは意味不明の隠語を並べるのが一般的だ。物事がうまくいっていないときほど、相手に理解してもららなければならない最も重要なときだ。

最近、私は終末期の友人を見舞った。彼女は私に、自分は死ぬのだろうかと尋ねた。私がそうだと答えると、彼女は明らかにリラックスした。大規模な研究が私の経験を裏づけている。いまだに多くの医師は、患者は死が近いことを知ると「諦める」と信じているが、ほとんどの患者はそんなことをしない。彼らは自分に起きている変化を理解したいだけだ。あなたはそれを手伝うことができる

翻訳=高橋信夫

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