ビジネス

2022.07.14

「経血量」を測れるショーツで何が変わる? Be-A Japanとミツフジが共同開発

Be-A Japan代表取締役CEOの髙橋くみ(左)、ミツフジ 代表取締役社長の三寺歩(右)


そこで、身につけるだけで経血量を測れるショーツがあれば世界を変えることができるのではないかと思い、一緒につくってくださる会社を探しました。そうして出会ったのがミツフジさんでした。

三寺:このお話を聞いて、Be-A Japanさんは間違いなく世界を変えるだろうと思いました。それは「女性だからこそ分かる悩み」を自ら解決するということに、真っ直ぐに取り組んでいるからです。



我々は様々な会社からお引き合いをいただきますが、「技術で社会課題の解決をやり切るんだ」という並々ならぬ決意を感じたことと、東日本大震災の時に避難者のためにサニタリー用品を集めるのに苦労したお話を川俣町の町長から伺い、吸水ショーツに社会的意義を感じたので、共同開発をさせていただくことにしました。そこに技術を提供できるのは、すごく幸せなことです。

これまでミツフジでは、ご病気をされている方や高齢者の方など、目に見えて困っておられる方のための商品をつくってきました。ただ、当社の従業員にもたくさんいる「女性」の悩みに私たちは気づいていなかった。だからこそ、ぜひ取り組みたいテーマだと思いました。

購入しやすく、日常使いできる商品を


──具体的には、どのような製品になる想定なのでしょうか。

三寺:現在、基礎的な技術開発の目処が立ち、製品化に向けて動き出しているところなので、あまり詳しいことは言えないのですが、形状は従来の吸水ショーツとあまり変わらないものを想定しています。

機能としては、吸水ショーツから測定した経血量のデータを、アプリで管理できるようになる予定です。加えて、日常使いができるショーツであることも重要ですので、ご購入いただきやすい価格で提供できるよう、開発を進めていきます。

髙橋: ベアのショーツは60-150mlの高い吸水量を持っていて、特に中心部分の吸水量をしっかり確保しています。だからこそ、経血量を測定することができるんです。また、耐久性も追求していて、何度でも洗ってお使いいただける商品になる予定です。


ベアの吸水ショーツを手にする髙橋

三寺:難しいのが、日々の経血量の細かな違いを測る技術。生地や糸などいろいろなパーツをつくっているのですが、開発しているのが男性です。Be-A Japanさんはとことんお客さまに寄り添っているので、叱咤激励されながら試行錯誤して開発しています。

髙橋:今後はサンプルを制作し、年内には着用テストまで進められればと考えています。
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文=三ツ井香菜 取材・編集=田中友梨 撮影=杉能信介

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