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2022.07.14 18:00

「経血量」を測れるショーツで何が変わる? Be-A Japanとミツフジが共同開発

Be-A Japan代表取締役CEOの髙橋くみ(左)、ミツフジ 代表取締役社長の三寺歩(右)

Be-A Japan代表取締役CEOの髙橋くみ(左)、ミツフジ 代表取締役社長の三寺歩(右)

吸水ショーツをはじめサニタリー期間をサポートするアイテムを展開するフェムテックブランド「Bé-A(ベア)」を運営するBe-A Japanと、ウェアラブルIoT技術を開発するミツフジが6月23日、「経血量を計測できる吸水ショーツ」の共同開発を行うことを発表した。
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両社は昨年3月から基礎的な技術開発を進め、約1年をかけて製品化を目指せる段階にたどり着いたという。

両社は、川俣町を含めた三者協定も締結。Be-A Japanがミツフジの開発拠点がある福島県川俣町の工場内に支店を設立し、同町の協力を得て、吸水ショーツ開発と実用化に向けて取り組みを加速させる。

女性特有の健康課題にテクノロジーで切り込むフェムテックが注目されている今、この提携は何をもたらすのか。Be-A Japan代表取締役CEOの髙橋くみ、ミツフジ代表取締役社長の三寺歩に聞いた。
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──ショーツで「経血量を計測する」というのは、前例のない試みです。どのような経緯で挑戦することになったのでしょうか。

髙橋:そもそもの始まりは2年前、初めてクラウドファンディングで吸水ショーツを販売したときのことでした。お客さまから想像を遥かに超える反響をいただいて驚いたのですが、それは「これだけの女性が生理で悩んでいる」という現実だと思いました。

その後、モニターやアンケート、座談会などで約7000人のお客さまの声を聞くうちに、ほとんどの人が生理の悩みを周囲の人と話すことがないため、「自分の生理に問題があるかどうかも理解できていない」ということが分かりました。

中には「夜用のナプキンを使っても2時間ごとに漏れてしまっていた」という、明らかに経血量が多すぎる方もいました。ただ、その方に「病院に行かれていますか」と聞くと、「量が多いだけで具体的に何か困っているわけではないから行っていない」と言われて。そういう方は多いのだろうと考えました。



経血量は、病気の発見にもつながる大事な情報です。でも、ほとんどの女性が自分の経血量を知りません。生理はもっと可視化される必要があると思いました。

調べてみると、女性の経血量に関する調査データは15年前のものが最後でした。それも、ナプキンの重量をはかりで測るという原始的な方法で、対象はたった180人強、しかも調査期間は1カ月。つまり1周期しか調べていませんでした。
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文=三ツ井香菜 取材・編集=田中友梨 撮影=杉能信介

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