増加したビデオ会議に対応したフロントカメラの画質向上。強力なメディアエンジン
M2チップ搭載MacBook Proの実機を1週間ほど試した。
MacBook Proは720p画質のFaceTime HDカメラを搭載している。筆者のメインマシンであるM1搭載MacBook Airと同じスペックのカメラだが、Zoomによるビデオ会議の映像を比べたところ、MacBook Proの方が色あいやコントラスト感がより自然で、画質が向上していた。M2チップに統合されているISP(画像信号処理プロセッサ)が刷新され、合わせてソフトウェアにも改良が加えられているからだろう。
新しい13インチのMacBook Proにも高品位な音声を収録できるスタジオグレードのマイクが内蔵されている。オンライン会議などのビデオ通話は、外付けのアクセサリー機器を加えることなく映像と声をクリアに届けられる。相手に好印象を与えるはずだ。
側面に2基のThunderbolt/USB 4ポートを搭載。本体ディスプレイの表示以外に、最大6K解像度の外部ディスプレイ1台に映像を同時に出力できる。
14/16インチのMacBook Proから採用が始まった「メディアエンジン」が、新しい13インチのモデルにも搭載されている。多彩な動画ファイルのエンコード・デコードなどが扱える専用の処理回路だ。
比較して差が出るのは元のサイズが大きなファイルの処理が必要な場面だと思うが、参考までに。筆者が記事のコンテンツとして、あるいは資料としてデジタルカメラやiPhoneで撮って、iMovieで簡単な編集を加えながらつくる5分〜10分前後の簡易な動画でも、メディアエンジンを積んでいるM2 MacBook Proの方が、M1 MacBook Airよりも速くファイルに書き出せた。動画クリエイター向けのモバイルスワークステーションとして、コンパクトでパワフルな13インチのMacBook Proは最適な選択肢のひとつになる。
タフなバッテリー。回っても気づかないほどの静音設計も魅力
内蔵バッテリーによる最大駆動時間は、新旧世代のMacBook Proの間で変わらず。ともに約20時間だ。実機を満充電にした状態で朝から使い始めて、原稿執筆や写真素材の編集、動画の鑑賞など日常的な用途にほぼ1日使い倒すと、バッテリーの残量がようやく40%を切るぐらいの感覚だ。