256GBのストレージ搭載機はProが17万8800円、Airが16万4800円。512GBのストレージ搭載機はProが20万6800円、Airが20万8800円と近接している。
新しいAirが表示領域の広いLiquid Retinaディスプレイに、より高画質なFaceTime HDカメラなどを搭載していることを踏まえれば「ProとAirの差が縮まった」のか、あるいは「Airの性能が飛躍した」と受けとめるべきかもしれない。
なお、14インチのMacBook Proの価格は最小ストレージサイズの512GBモデルが27万4800円からスタートする。比べると10万円近く安価な13インチ機は、最新M2チップの高パフォーマンスをいち早く体験できる、高品位な「MacBook Proの入門機」に位置付けても良さそうだ。
M2チップのメリットはパフォーマンス向上と省電力化
アップルが6月開催のWWDCで発表したApple M2チップの特徴を振り返ろう。
およそ1年半ぶりにアップデートされた最新のM2チップも、M1チップと同じ5nmの加工精度により製造される。M2チップは200億個のトランジスタにより構成される。M1チップよりも25%トランジスタの数が増えた。
CPUは性能コアだけでなく効率コアも強化したことから、M1チップよりも複雑な処理を18%速く、さらに電力消費をより少なく抑えながらこなせる。
パネルを閉じた本体の高さサイズは約1.56cm。iPhone 13 Proの厚みとほぼ変わらない。
M1よりもコア数が2つ増えた10コアのGPU、およびメモリ帯域幅が50%高くなったことで、特にグラフィックス処理の性能が向上した。機械学習処理に特化するNeural EngineはM1チップより約40%速い。
M2のパフォーマンス向上をMacBook Proによるユーザー体験に言い換えるならば、複雑なマルチタスク処理、写真やイラストなどビジュアル制作物の加工がより速くこなせる期待が持てる。バッテリーの消費が少なく抑えられることもモバイルPCにとって大事な要素だ。