日本で最初に厚生省から認定されたスナック菓子は「カール」 スナック菓子の日|6月21日

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6月21日は「スナック菓子の日」です。毎年この日は、1年で最も昼の時間が長い「夏至」にあたることが多く、その夏至に古来行われていた「歯固め」という習慣に由来しています。

「歯固め」とは、「カクショ」というちまきに似た食べ物や、お正月に残り硬くなったお餅など、硬いものを食べて歯を丈夫にし、長寿を願うもの。現在のスナック菓子には「硬い」イメージはありませんが、これにちなんでスナック菓子の日とされました。

「スナック菓子」は、主に原料にトウモロコシや米や芋などの炭水化物を使い、それを油で揚げている菓子類のことを指し、代表的なものにポテトチップスがあります。アメリカ発祥のポテトチップスは、日本では1962年に湖池屋、次いで1975年にカルビーから発売されました。

「かっぱえびせん」や「サッポロポテト」などもスナック菓子のロングセラー商品ですが、最近は、「じゃがりこ」「堅ポテト」「ポテコ」なども人気のスナック菓子として店頭を賑わせているようです。

そんななか、厚生省から認可された日本で最初のスナック菓子は、明治製菓の「カール」と言われています(東日本では販売終了)。

カールは、それまでチョコレート菓子が主力だった明治製菓が、「1年を通じて美味しく食べてもらえるお菓子をつくる」ために開発したもので、1968年に誕生しました。

当時の日本には、スナック菓子という概念がありませんでしたが、海外出張から戻った社員が、アメリカでスナック菓子が流行していることにヒントを得て提案。当時は珍しいチーズ味という斬新な商品に、開発陣はヒットを期待して世に送り出しましたが、発売した年は鳴かず飛ばずの結果となりました。

売れなかった原因であるパッケージの密閉性の弱さ、多すぎる内容量、70円という中途半端な価格などを検討して改良。努力の甲斐あって、翌年には商品は好評に転じ、TVCMなどで知名度を上げるともに、売れ行きは爆発的に伸びていきました。

そして、発売から50年余りたった現在もその人気は根強く、とうもろこしが原料である「コーンパフ」に分類されるスナック菓子の年間出荷数が10年前と比べてほぼ横ばいであるにもかかわらず、オンラインショップの直近3カ月間の「スナック菓子の人気商品ランキング」では、カールが上位5位までを占めています。

連載:今日は何の日?

執筆協力=tannely(タネリー)

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