それに加えて、ウクライナ国内にいる子どもたち300万人と、ウクライナ難民を受け入れている国々にいる子どもたち220万人以上が現在、人道的支援を必要としている。プーチンによる戦争は、子どもたちの保護が必要になる、重大な危機を引き起こしたとユニセフは警告する。
ウクライナ教育科学省によると、2022年2月24日以降、同国では1888校以上の学校が爆撃を受けて損壊した。戦争が長引けば、状況は悪化する一方となるだろう。
6月4日は、国連が定めた「侵略による、罪のない幼児犠牲者の国際デー」だった。この日は、「身体的、精神的、心理的な暴力の犠牲になっている子どもたちの苦しみを認知する」ことを目的としている。
もともとは、1982年に「イスラエルがレバノンに侵攻し、パレスチナとレバノンの罪のない子どもたちが多数犠牲になった」ことを受けて、国連総会で採択されたものだ。切なる願いを込めて定められたにもかかわらず、その後の40年間にわたって、紛争地域で暮らす子どもたちを取り巻く状況は悪化の一途をたどっている。
子どもたちは引き続き、戦争の代償を払わされ、その多くが命を落としている。アントニオ・グテーレス国連事務総長が6月4日にツイートしたように、「私たちは、自らにはまったく責任のない混乱と戦争の狂気に巻き込まれた子どもたちを守るために、あらゆる手を打たなくてはならない」
いつどこで紛争が起きようと、子どもたちを守るべく措置を講じる必要がある。戦争とそれが招く影響によって、幼い世代をこれ以上、失うわけにはいかないのだ。