1円玉硬貨の受難。キャッシュレス化で邪魔者扱い? アルミ製1円玉硬貨の発行日|6月1日

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1955年の6月1日、アルミニウム貨幣である現在の1円玉硬貨が発行されました。デザインは表裏ともに、一般公募したものから選ばれて以来変わっていません。

消費税が導入された1989年(うち平成元年発行分)には23億6千697万枚も製造されていた1円玉硬貨ですが、キャッシュレス化などが進むにつれて製造枚数は激減しています。2021年の製造枚数は84万5千枚。しかもそのすべてがコレクション向けの「貨幣セット」用とのことで、流通用の新規製造は実質行われていないのが現状です。

硬貨の預け入れに手数料を設ける金融機関も増加しており、2022年1月17日からゆうちょ銀行でも硬貨預け入れに手数料がかかるようになりました。例えば、ゆうちょ銀行の窓口で51~100枚の硬貨を預け入れしようとすると、550円の硬貨取扱料金がかかります。1円玉100枚、つまり100円を預けるために、550円の手数料を支払わなければならないことになるわけです。

硬貨を受け取る機会が多い小規模商店、賽銭を受け取る神社、街頭募金活動などをする人々にとっては大きな打撃です。駄菓子屋や小規模商店では、客に1円玉を使用しないよう呼びかけるところも出てきました。キャッシュレス化が進むにつれて利用頻度が減っている1円玉。このままでは1円玉硬貨の姿が見られなくなってしまう日が来るかもしれません。

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執筆協力=アステル

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