屋内でたばこが吸えない国は世界で67カ国 世界禁煙デー|5月31日

Nipitphon Na Chiangmai / EyeEm / Getty Images

5月31日は「世界禁煙デー」です。1988年、WHO(世界保健機関)で採択された決議で、毎年この日を「世界禁煙デー (World No-Tobacco Day)」とし、翌年から実施されています。そのテーマは「Tobacco: Threat to our environment.(たばこ:私たちの環境への脅威)」でした。

「世界禁煙デー」が決議された背景には、たばこが原因で毎年800万人が命を失っていること、またたばこ栽培の際には毎年約6億本の木が伐採され、約350万ヘクタールの土地が破壊され、約8400万トンのCO2が放出されているなどの状況があります。

これまでも世界各国では、禁煙化に向けたさまざまな取り組みが行われてきました。1990年代以降、アメリカの一部の州で職場や飲食店での全面禁煙の動きが始まり、2004年にはアイルランドで世界初となる国全体を禁煙とする法律が施行されました。

その後、ニュージーランドやイギリス、香港、アメリカの多くの州などで、屋内施設を全面禁煙とする法律が成立しました。さらにニュージーランドでは、たばこの国内販売の全面禁止に向けた計画「The Smokefree Aotearoa 2025 Action Plan」も発表されています。

日本でも、2018年に「健康増進法」の一部が改正され、受動喫煙の防止が「マナー」から「ルール」へ変更となりました。また2020年には、東京都を含む国全体で、原則的に屋内禁煙(規制対象外の条件あり)になっています。2020年の時点で、屋内を全面禁煙とする国は67カ国にものぼっています。

多くの国々では、たばこの値上げも続いています。2020年のデータによると、先進国のなかでも高値で知られるニュージーランドやオーストラリアでは、20本入りのたばこが約20ドル(約2500円)もしています。

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執筆協力=tannely(タネリー)

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