日本の料理頻度は第何位? クックパッドの世界調査で見えた現実

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素材別や作りたい料理ごとに検索をかけると、たくさんのレシピが挙がってくる、便利な料理レシピ投稿・検索サービス 「クックパッド(cookpad)」。日々お世話になっている人も多いであろう。

しかし、そのクックパッドが、家で料理をする「料理頻度」をキーワードに、世界のシェンダーギャップから収入や学歴との関連性までを分析した壮大なレポートを提出したことはあまり知られてない。

週に何度くらい料理をすることが世界標準なのか、回数が多いほうが幸せなのか、教育レベルが高いのか、男女の料理頻度の差はどの程度開いているのか、さまざまな事実や可能性が見えてきた。

世界の「家庭と料理」の今


クックパッドの成り立ちは25年前。一般人が投稿したレシピを見ることができるという、これまでにない手法が親しみを持てると受け入れられ、瞬く間に急成長。25年を経た今、月間約5700万人のユーザーが利用している日本最大の料理レシピ投稿・検索サービスだ。海外展開も積極的に進め、現在では70カ国以上に展開している。

毎日の料理を楽しみにするという企業理念を実現できているかどうかを数値化するために、ギャラップ社のワールドポールという金融機関への信用から個人のウェルビーイングまで様々な項目を含む大規模調査に、料理頻度の項目を加えてもらうことで、世界の環境の違いや世の中の動きと料理をするということがどのように関係してくるのかというデータを取り始めた。

2018年から始めて3年間数字を積み上げた今年、「A Global Analysis of Cooking Around the World Year 3」というレポートにまとめられた。世界140カ国以上に及ぶリサーチはまさに壮大で、世界の現状、また日本との違いなどが如実にわかり、実に興味深い。

まず驚くべくは(それは私だけだろうか)、世界の中で日本は決して料理頻度が高い国ではないということだ。世界158の国と地域の中で見た場合、週6.3回で世界65位と、むしろ低い。日本は料理頻度が高い国だと思っていた私には、正直衝撃だった。


1週間に料理をする回数を表した図。色が濃いほど頻度が高い(出典:A Global Analysis of Cooking Around the World Year 3)

世界のトップ10は、ラオス、ベネズエラ、インドネシア、ノルウェー、ベルギー、エルサルバドル、コスタリカ、アイルランド、イタリア。トップのラオスが週9回、あとは8回台が並ぶ。なるほどと思いあたる国もあれば、意外性のある国も少なくない。
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文=小松宏子

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