そうした有害無益な行動を5つ、これから紹介しよう。これらを止めれば、すぐにでもキャリアアップが加速するだろう。
1.自分自身に否定的なストーリーを語りかける
自らに語りかけるストーリーほど、重要な言葉はない。それらは、頭のなかで繰り返し再生されるものだからだ。
頭のなかで、「自分は未熟者だ」「まだ十分に準備ができていない」「自分は〇〇(現在の自分)にすぎず、〇〇(理想の自分)ではない」といった否定的な言葉が延々とこだましていると、学ぶことも、成長することも、能力を試すこともできない。自分が自分を信じられないようでは、他の人からも信じてもらえないだろう。
自らに否定的な言葉をかけるのはやめて、もっと自分に優しくしよう。自分を大切な友人だと思って接してみよう。
言葉にはパワーがある。自分自身に向けた言葉(あるいは自分には言わない言葉)であれば、なおさらだ。自分にはこれ以上のことは無理だ、などと制限を設けてはいけない。自らの足を引っ張るのではなく、自分を肯定する言葉を語りかけ、成長を重視する姿勢を身に着けよう。
2.頼まれごとをすべて引き受ける
人当たりよく、親切に接するよう心がけていると、ついつい何に対しても「イエス」と応じる自分から抜け出せなくなってしまうことがある。そして、本当は断わりたかったことや、無益なことまで、何でもかんでも引き受けてしまい、貴重な時間を使い果たしているかもしれない。それは大きな過ちだ。
有名投資家のウォーレン・バフェットからスティーブ・ジョブズに至るリーダーたちは、「ノー」の力を活かして意思決定力と時間管理力をマスターし、成功を加速させた。何に対して「イエス」と言い、何に対して「ノー」と断わるのか、意図的に選択しなくてはならない。要は、優先順位を決め、単純化すること、自分の時間を確保することに尽きる。そうすれば、最も重要な事がらに集中できる。
キャリアを積んでいきたいなら、まずは「ノー」と断わる姿勢を身に着けなくてはならない。そうすれば、のちのち「イエス」と言えるようになる。
3.手本にならない人からアドバイスをもらっている
世の中は、お節介なアドバイスを押し付けてくる人であふれているが、それに従う義務はない。ベストセラー作家グレノン・ドイルが語った名言を引用するなら、「相手が一度もそこに行ったことがないのなら、そこにたどり着くための道のりをその人にたずねるのはやめよう」
何をどうすべきか、あれこれ言ってくる人はいるだろう。しかし、あなたが目指すところにたどり着いたことがない、あるいは、やりたいことを達成していない人のアドバイスは、聞き入れる前によく考えたほうがいい。
それよりも、自分が是非そうなりたいと思える人にアドバイスを求めよう。そうすれば、その人がたどってきた過程から何かを学び、今後の自分の歩みに取り入れることができる。