過剰在庫が商機に
一つ注意しなければならないのは、供給過多にならないようにすることだ。値崩れが起きるだけでなく廃棄が発生するため、需給バランスの適正化を誤ればかえってブランドイメージに傷がつく。
フランスでは、2022年1月から「廃棄禁止及びサーキュラーエコノミーに関する法律」が施行され、売れ残った商品の廃棄には罰金が課されるという。
日本でも企業を悩ませている課題の1つとして「商品在庫への対応」があるが、これはチャンスと捉えることもできる。
日本ブランドは、そのクオリティや安全性から依然として信頼も人気も高い。中国ではそれを欲する消費者も多く、彼らに商品を届けることができればどうか?
トレンドExpressの顧客でも在庫を抱える企業があったが、中国の消費者にその魅力を伝えることで完売し、継続購入するユーザーが生まれた例が出ている。
日本ブランドの魅力が市場にうまく伝わっていないことで機会損失している企業もあるだろう。
こうしたボーダーレスな取り組みによって、手元の課題をサステナブルな事業の発展に転換していくこともできる時代が、すでに到来している。