米Amazon社員が語る、アメリカ就職 Vol.3

左上 中里将久氏、右上 加瀨詩子氏、左下 横田頌子氏

米アマゾン本社で働く日本人3人をゲストにお迎えし、アメリカでの就職やアマゾンへ入社する経緯をお聞きする座談会シリーズの第3回。

今回は、アメリカと日本の労働環境の違いについてご紹介します。

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ゲスト
● 中里将久(なかざと・ゆきひさ)氏
Senior Product Manager - Tech, AWS New Initiative
メリルリンチ日本証券(現バンク・オブ・アメリカ)、カーライルグループ東京オフィスにて、M&Aや投資を専門に日本で勤務した後、MBA留学を機に家族で渡米。その後、米アマゾン本社へ就職。現在、在米10年目。インターナルトランスファーでアマゾンジャパンに約1年の勤務経験あり。
2007年東京大学法学部卒業、2015年 UC Berkeley Haas(MBA)卒業。

● 加瀬詩子(かせ・うたこ)氏
Software Development Engineer, Network - Core
2019年に、新卒で米アマゾン本社に入社。ソフトウェア・ディベロップメント・エンジニアとして、地理情報を扱うネットワークインフラ系のチームに所属する。「女性エンジニアのロールモデル」を目指しており、日本の子供たちに英語でコンピューターサイエンスを教えるなどのボランティア活動も行う。
2019年University of Washington地理情報学専攻、Computer Science副専攻として卒業

● 横田頌子(よこた・しょうこ)氏
Program Manager, PV , PV Prime Video TV - Business
2016年に、新卒でアマゾンジャパンへ入社。プロダクト・マネージャーとしてファッション事業のカスタマー・エクスペリエンス改善に従事した後、Prime Videoチームに異動。2019年9月に同ポジションで米アマゾン本社へ転籍、現職。プライベートでは一児の母として仕事と育児を両立中。
2016年学習院大学卒業

竹崎(筆者):皆さんは今、シアトルにある米アマゾン本社で働いていますよね。横田さんと中里さんは日本でも働いた経験がおありですが、日本とアメリカで違いを感じることはありますか。

中里将久さん(以下、中里):そうですね。アマゾンに関していうと、まず組織としての規模が違いますね。日本のマーケットは結構大きいというイメージがあったので、そこは意外でした。逆にいうと、日本は少ない人数であれだけのビジネスを回しているので、すごく効率的な組織だと感じます。

横田頌子さん(以下、横田):規模の違いは私も感じます。

竹崎:規模が大きいと、意思決定のスピードは鈍るはずですよね。その辺りは実感としてどうですか。

中里:アマゾンには、「毎日がはじまりの日」と考えるDay1(デイワン)の文化が浸透していて、リーダーシップチームはよく「Day2にはなりたくない」と言っていていますよね。

例えば、組織づくりにおいても、ルールを変えながらフラットな組織をキープしているので、何かアイディアがあればスムーズに提案できます。規模が大きいわりには、意思決定の速度はみんな気をつけてやっていると思いますね。
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文=伊藤みさき 構成=竹崎孝二

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